外資系は実力主義で、待遇も良くて、女性でも差別無く採用してくれて、と転職先としてかなり良いイメージを抱いている方も多いのではないでしょうか。
こうしたことは確かに事実ではありますが、美味しい話には何かそれな りの理由があるのは世の常。それをよく理解しておかないと痛い目に合います。そう、私のように・・・
私も一度、100%外資の会社に入社したことがあります(3/5社)。でもその会社はたった半年でクビ(契約終了)になりました。なぜ契約終了になったのかは教えてもらいませんでしたので本当のところはわかりませんが、自分なりに大きく2つの理由があったと思っています。
その1つめの理由は英語力の不足。 この3/5社は友人の紹介で入社したのですが、当然英語力テストはあったものの、その時の簡単な会話くらいは何とかなってしまったために、間違って(?)合格となってしまいました。 ところが、ビジネス英語と日常会話ではレベルが全く違うので、私の英語力は仕事では使いものにならなかったのです。例えば、日本語だったら5分で済む本社との連絡レター作成が30分かかる始末。そんなことでは私の仕事ぶりが評価される訳もありません。
そして、もうひとつの理由は、上司とソリが合わなかったこと。実はこちらの理由の方がやっかいなことでした。
上司(オーストラリア人)とは、何がどうという具体的な問題は何も無 かったのですが、何となくフィーリングが合わないことをお互いに感じ ていたと思います。日本の企業でもこうしたことがあるかと思いますが、外資系の場合、上司と合わないというのは致命的。それだけでクビ(契約切れ)となることが充分あり得るのです。
この3/5社での仕事が楽しくて仕方無かっただけに、「契約期間終了後の延長は無い」と宣告された時は、本当にショックでした。もう2度と仕事などしたくないと思うほど、しばらくは立ち直れなくて、リストラされてホームレスになる人の気持ちがよくわかると思ったほどでした。
以上の経験を元に、外資系を目指すにあたって心得ておく必要があるポイントをまとめてみました。

<ビジネスに不自由しない英語力は必須>
当たり前と言えば当たり前のことですが、たまに外資系企業でも、英語力をさほど問わないセクションやポジションの人材募集があります。し かし外資で英語が出来ないと、どんなに仕事ができても、自分の力を発揮できる社内でのエリアが限られてしまうため、肩身の狭い思いや、ジレンマを感じる時がいつか来るかも知れません。
<スキルアップは怠らない>
外資の実力主義はイコール「能力の無い人はいらない」ということです。 日本の企業のようにのんびり構えていると、知らない間に“契約継続無し組”に入ってしまうことも充分あるので、常にスキルアップは怠って はいけません。
<首切りを常に覚悟しておくこと>
外資系は日本の企業と違って殆どが一定期間の契約制です。つまり、いつ契約が切れてもおかしくないという状態にあるということを覚悟しておかねばなりません。また、突然の大幅なリストラなどのリスクも、 日本企業よりかなり高いということも心得ておく必要があります。

もちろん、最初に書いたように外資系企業には良い点もたくさんあるので、自分が向いていると思ったらトライしてみる価値は充分にあると思います。(私も英語がもっと出来たら、もう一度外資系企業で働いてみ たい・・・)

10.外資系企業の落とし穴

HOME
NEXT
BACK