フランスツアー日記

法王庁宮殿

7月9日(月) アヴィニヨンへ

パリ最後の朝は昨日と同じ6時頃起床、起きたら窓が開いていた。前の日同様、暑くて開け閉めの繰り返しをしていたのだが、途中で息絶えてしまい、そのまま朝を迎えてしまったらしい。1階の部屋なのに…危ないな〜とか思いながら、朝食へ行く支度をする。

7時に朝食、地下の食堂へ。パンとチーズを食べたが、バケットの皮(表面のぱりぱり)が口の中に刺さって痛い思いをした。口の中が痛いが、パンはおいしいので最後まで意地で食べた。ジュースを飲むと死ぬほど傷にしみた。しばらく痛みと戦うことになる。

8時頃、ホテルを出る。ホテルから一番近いメトロの駅(昨日の夜降りた駅)までスーツケースをごろごろ引きながら行く。集団なのでちょっと妙だったかも。
何とか駅に到着するが、なんと、下へ行くエレベーターが故障して止まっていた。仕方なく重〜いスーツケースを持って階段を下る。無事改札をくぐりホームへ。やはり朝だけあってラッシュアワーだった。東京の電車並の混雑振り。一瞬ひるむが、普段山手線のラッシュアワーに乗っているんだから乗れないわけ無い、と思いながらスーツケースを車内に押し込みつつ乗車。一人電車に乗れない人がいたが、しまる直前に添乗員氏が気付き、乗り換え駅で来るのを待つ。後続車で無事到着すると、みんなで拍手して出迎える。

さて、乗り換え。次はフランスの新幹線TGVに乗る。何でもアヴィニヨンへ今まで4時間程かかったらしいのだが、新線(地中海新線)ができて、約2時間半で行かれるようになったそうだ。始発の駅からノンストップで行かれるのがすごい。そういえば、日本の新幹線のぞみも出来た当時は新大阪までノンストップだったな(今じゃ名古屋にも止まるしね…便利だけど)。自分たちの乗る列車の乗り場がわかるまでかなり時間が掛かったが、9時34分(多分、若干遅れた)に出発した。

12時15分(到着予定時刻)、無事アヴィニヨンTGV駅に到着。ホームに降り、改札…は無く(おおらかだな〜)、スロープ
を下るとそこには、何も無い。本当になにも無かった。そこは中心街でなく、中心街まではシャトルバスで移動しないといけなかった。シャトルバスが到着したので乗り込む。でかいスーツケースと一緒の客がほとんどだから通路も人とスーツケースでいっぱい、身動きがとれないほどだった。数分でアヴィニヨンの中心街に到着。降りるとザバダックのマネージャーの田中さんが迎えてくれた。異国の地で日本人と会うのってなんかいいな〜、と思った。
この時期はちょうど『アヴィニヨン演劇祭』が開催している真っ只中なので、アヴィニヨンに滞在している人がたくさん来ていて人だらけだ。渋谷や原宿のような状態に似ていた。

バスを後にしてホテルへ。アヴィニヨンの中心街は城壁(昔々のなので中々味のある城壁)の中なのだが、宿泊するアヴィニヨングランドホテルは、城壁を出てすぐにある道路沿いにあった。ホテルは何と4つ星だった。何かうれしい。早く部屋が見たかったが、チェックインタイムの関係で、昼食&ザバダックのライブの後まで入れない。

ホテルのエントランスでスーツケースをを置き、昼食をとりにレストランへ。メニューは、オニオンスープ、サーモンエスカロット、クレームキャラメル(プリン)。朝の口の中の傷にはスープはつらい物だった(おいしかったのに…)。食事中は、同じテーブルの人たちともちろんザバダックの話で盛り上がる。

食後、そのままザバダックのライブ会場へ。ライブ会場は、小さな劇場。多分、100席なかったと思う。ステージもすごい小さかった。会場に入って15分くらいでライブスタート。ライブは1時間なかった。小さい劇場でやるなんて日本ではまず出来ないと思う。日本でやったらチケット取るの大変になりそう。

法王庁宮殿前広場(パレ広場)ライブ終了後は夜のザバダックのメンバーとのパーティーの時間まで自由に出来たので、アヴィニヨンの街を探検。とりあえず中心にある法王庁宮殿の広場(パレ広場)へ。「でけえ〜!!」というのが、私の感想。とりあえず写真を撮る。その後、メインストリートを通って宿泊するホテルへ戻る。鍵(カードキー)をもらい部屋へ行く。ドアを開けると…凄い広い。でも、なぜかベッドが一つしか見えない。中に入ると、入り口のドアを入ってすぐの所から見えないスペースがあって、そこにもうひとつベッドがあった。しかもパリの時の倍はあるベッドの幅。さすが4つ星、と思ったらまだ凄いのがあった。バスルームをのぞくと、バスタブだけでなくシャワーブースまであった(はじめて見た、シャワーブースなんて)。もちろん空調もばっちりだ。パリの部屋が何かあれだったので、すもも嬢と二人で感激したのであった

夜はザバダックメンバーも参加するパーティーだ。ホテルのエントランスに集合して会場まで移動。会場は街中の小さいレストラン。私たちが到着後にLa Compagnie “A-n”のメンバーが到着。あいている席に皆さんが座るのだが、入れ替わり立ち代りでいろんな人がやってきた。、私のいたテーブルには、明樹由佳さんや河合知子(とんかち)さんと河合さんのお姉さん、フランス公演の製作のデニス氏が。A-nの事や、翌日のパレードの時間や場所などの情報をゲットしたりした。少し遅れてザバダックメンバー到着。吉良さん、小峰さん、マサさん、太田さんが勢ぞろい。小峰さんとお子さんの草太郎君が私のいたテーブルに来た。小峰さんを間近でお目にかかる機会がほとんど無いのでしばしうっとりしてしまった。自己紹介をしつつ、色々話をした。昨日パリで乗った高速観覧車についても話したら、小峰さんもチャレンジしていた。みんなチャレンジしているんだ。

酒が回り始めた頃、ミュージシャンによる即興タイムと化した。吉良さんがギターを弾き歌い、小峰さんもアコーディオン抱えて歌う。『アヴィニヨンよいとこ、いちどはおいで〜』と、いきなり歌いだす吉良さん、参加者全員による『Easy Going』、店はオープンな状態なので、外の通行人にも丸聴こえ。道行く異国の人が物珍しそうに私らを見ていた。お店の従業員までも唄い出し大宴会状態。盛り上がりも最高潮に達した頃、宴会場が店の外に移動してしまった。外で『遠い音楽』をツアー参加者のみんなも熱唱。やはり通行人がこっちを見ていた。

結局、なんだかんだと12時過ぎてお開きとなった(早く帰った人もいたが)。深夜12時を過ぎても、街はすごいにぎやかで、みんな楽しそうに食事していたり、お酒を飲んでいたりしていた。ホテルまではさすがに女性陣だけでは帰れない状況(一人、男性Tさんがいたが、酔いつぶれていて女性陣に担がれる状態だった)だったが、沖縄のYさんが一緒に帰ってくれた。

ホテルの部屋にたどり着き、時間的に遅かったので、さっさと寝ようかと思ったが、何気にTVをつけたら言葉は分からないけど何か面白くて(出てくる人がすべて外国人だから新鮮)、しばらく日記を書きつつ見入ってしまった。結局、就寝は1時半過ぎてしまった。