□□ ROXY 17石 手巻き □□
□2009/6/5


 前回紹介した時計は4月の終わり頃に購入した4つの時計。その後、実は続けざまに3つ失敗しました。それもいつか紹介します。どれも、つまらないところでミスしました。これは、その失敗でがっくりきて自信を失ったあとにオーバーホールした時計。見るからに汚い、ダメそうな時計だったので、これも失敗するのかぁ、と思いつつやったのですが、ちゃんと動くようになりました。


上の写真は、分解前の正面画像です。いつも、裏蓋をあけてから写真を撮り出すので、分解やメンテナンスをする前の文字盤の写真はありません。今回は、メンテ前の写真も見せます。


機械を撮り出し、文字盤を外したところ。正面にDのマークと422という数字があります。これがムーブメントメーカーを示す記号です。これを手がかりに調べてみると、「Durowe cal.422」という機械であることがわかりました。ドイツのムーブメントメーカーです。1950年頃に生産されたモデルようです。5振動、34時間パワーリザーブらしいです。


これが裏蓋側。機械でいうと正面です。輪列の押さえ板が、カクカクとしているところが、ドイツっぽいといえばドイツっぽい気配もします。インカブロック(テンプのジュエリーを押さえるもの)がストレートラインです。これはDuroblocと呼ばれるようです。まだメンテナンス前なので、緩急針が、ずいぶんスロー調整されています。前に使っている人は、時間の進みで苦労したのでしょう。



こえrは、テンプとアンクル、輪列押さえの板を外したところ。歯車の色味が違うのが、ちょっと珍しいです。同じ色だったが、片方がくすんでしまったのかも知れませんが、もしかしたら、一目で違う歯車と区別出来るように色を変えていたのかも知れません。歯車の下に、もう1枚板があり、それで歯車がまっすぐ立つようになっているのですが、その形が無骨なの印象でした。メンテナンスが終わり、時間を調整してみると、かなり正確に合うことがわかりました。なかなか優れた時計です。

ちなみに、ロキシーというブランドは、今でもあるようです。ただ、1970年代でいったん廃れて、その後、新たに立ち上げられたもののようです。



これがメンテナンス後の状態。ケースのサビもかなり落ちました。文字盤が茶色くなっていたのも、半分くらいは落とせました。もっと落とせましたが、これ以上やると、ロゴなどの文字も落ちそうだったので、ここで妥協。まだ腕につけてはいませんが、メンテ後、2週間以上、時間もあって動き続けています。





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