おろしたてのバレエシューズ
ピンク色のレオタード
右も左もわからない
初めてのレッスン
少しだけ背丈も伸びて
白いレオタードに着替え
トウシューズを待ちわびた日も
いつかいい思い出
ここから続く道のりを
君はまだ知らない
泣いたり笑ったりそして
卒業の風景も
君より上手な子がいても
主役は君じゃなくても
僕が見続けて来たのは
君の後ろすがた
舞台袖は暗いけれど
出番を待つ君の瞳は
ライトや華やかな衣装より
ずっと輝いていた
そんなことにも気づかずに
去って行く子もいたけど
君だけは大切なことを
わかり始めていたね
小さな小さな歩みを進めて
いつか小さな翼でも
飛び立つ自分の空を
心に描く君のため
僕がここにいる
コンクールの帰り道
君は涙こらえて
いつかはあの舞台に立つと
自分に約束したね
いくつくじけそうなことや
いくつあきらめたいことや
けれどもそれは神様が
君にくれたレッスン
あの輝いていた日々が
心の中にあるから
どんなに辛いことがあっても
きっと歩いて行ける
何度ここから見送って
何度ここで出迎え
いくつもの時を重ね来て
今日がその記念日
やがて自分の行く道を
やがて愛する人達と
歩み始めるそのときが
本当の卒業式
果てない空を目指して
君はここを飛び立つ
大空翔る君の姿が
やがて白鳥になる
大きく 大きく 翼を 広げて
果てない空を目指して
君はここを飛び立つ
大空翔る君の姿が
やがて白鳥になる