AYUCA・金井優子の現地報告日記5

 現地で活動している当会・金井優子の報告です('99年7月4日〜7月21日)。
 金井は、99年2月にいったん帰国し、7月再び現地入りしました。


'99年7月4日(日)

 S.P.S.(サン・ペドロ・スーラ)からTRUJILLO(トルヒーヨ)に向かう。
 MITCHで崩れた橋や道路は私がいた頃の、応急的に直されたままの状態だった。TRUJILLO近くの道路はMITCHによって、道路の半分くらいがえぐられたような状態だったが、やはりそこも同じだった。ほとんど変わらない状態を見た時、ちょっとがっくりしたが、同時に懐かしくも感じた。
 P.M.8:00頃TRUJILLOに到着。やっと着いた。


7月5日(月)

 LA CEIBA(ラ・セイバ)にINTERNETのPROVIDER(プロバイダー)に入りに行く。でもCEIBA全体が停電だった為(TRUJILLOも停電だった。)、結局この日は入れなかった。
 今回初めて、時差ぼけというのを経験しているようだ。体がすごくだるい。また、とても暑くて、まだ体がこの暑さに慣れていないよう。ほんと、暑い。


7月8日(木)

 VUERTA GRANDE(ブエルタ・グランデ)、MIRA MONTE(ミラ・モンテ)に向かう。今は、SANTA ROSA DE HAGUAN(サンタ・ロサ・デ・アグアン)まで、バスで行ける。でも、バスは午前中HAGUANに向かうのは、A.M.10:00の一本だけで、向うからTRUJILLOに向かうのはP.M.1:00の一本だけしかない。結局ヒッチハイクをしなくちゃ行けない。今日は、A.M.10:00のバスに乗った。VUERTA GRANDEに、11:20頃着いた。みんな変わり無く、以前と同じよう私を迎えてくれた。とってもうれしかった。
 以前私達が配ったトマト、ピーマンの種が育って、実がなっていた。ほとんどの家は、本当に家庭菜園の小さな規模にとどまっていたが、pastorの家は、自分達で肥料を調達したりして、とっても大きな規模で栽培していた。青々と茂った畑の中に、大きくてしかっりとした赤いトマト、ピーマンが所狭しに実をつけている。pastorが「yukitoが来るのを待っていた。是非、食べてもらいたいと待っていた。」といって、袋いっぱいにトマトとピーマンを入れてくれた。本当においしかった。pasotrは、村内でそれらを売っているといっていた。彼らの生活に少しでも役立っている事を知って、とてもうれしかった。
 MIRA MONTEは、以前HAGUANに住んでた人達が、もうそこに住むのがいやということでここに移ってきていて、以前よりも多くの人がいた。調査するのに時間がかかりそう。
 いろいろしているうちに、あっという間にP.M.5:00を過ぎていた。どうしよう。ヒッチハイクをしようにも車が通らない。30分位した頃やっと、1台のトラックが通った。よかった。
 以前と全く変わらない状況だ。


7月9日(金)

 CEIBAのPROVIDERのTECNICO(技術者)がTOCOAのCLIENTE(クライアント)の所に、コンピューターを直しに行く、というので私もパソコンを持ってTOCOAに向かった。やっと、これでINTERNETが使えるようになる、と思った。でも、私がTOCOAに行った時、またまた停電でTECNICOも、停電だからコンピュータを使う事ができないと思い、来なかった。またまた、無駄足を踏んでしまった。何もせずTRUJILLOに戻る。
 まだ体がだるい。一日中眠気が私を襲い、帰りのバスでもいつのまにか熟睡していた。気づいた時、バスの運転手に、「よく寝ていたね。昨日はあまり寝てなかったんだろう」と言われた。でも、しっかり9時間寝たんだけどな。


7月11日(日)

 午後からTRUJILLOにいる協力隊の人と会って話をした。彼女は手土産に「かりんとう」を持ってきてくれた。ほんの1週間くらい前に日本から戻ってきたばかりの私よりたくさん日本のものを持っている。「かりんとう」はとってもおいしかった。
 昨日の夜、今日の午後、雨がたくさん降った。雨季が始まった。


7月12日(月)

 今日は、お父さんにAGUA AMARILLOまで送ってもらい、そこからDOS BOCASまでヒッチハイクをし、そこからVUERTA GRANDEまでバスに乗った。A.M.10:00のバスだと遅いから、A.M.8:30頃家を出たにもかかわらず、結局最後にはA.M.10:00にTRUJILLOを出たバスに乗る事になってしまった。今日は3時間かかってしまった。 行くだけで今日はとても着かれた。また、今日はMIRA MONTEで家をチェックしたかったのに、一緒に回ってくれる人が見つからなかった。みんな、HAGUANやVUERTA GRANDEにcangrejo(カニ)を取りに出かけていた。結局どうする事もできずP.M.1:00のバスで帰ることにした。
 帰り道、1台の車が週末の大雨でできた水溜りのひとつにはまって動けなくなっていた。
 今日も午後から雨が降り始めた。夕方には止んだ。雨季だー!!!
 TRUJILLOに着いた時、偶然APSO(アイルランドのNGO)のスーザンとスタンリーと会った。金曜日に彼ら とVUERTA GRANDEで会うことになった。


7月13日(火)

 今日はA.M.8:00に家を出て、バスでAGUA AMARILLOまで行き、そこからすぐにヒッチハイクに成功して、A.M.9:00過ぎにはMIRA MONTEに到着。初めて、警察の車(パトカーみたいなもの)をヒッチハイクした。防弾チョッキを着て、ピストルや何のガスかはわかんないけど小さなガスボンベをいくつも持って(手榴弾くらいの大きさ)いる重装備の警察官に囲まれて、まるで連行されているかのような気持ちになった。もう警察の車はヒッチハイクしない。
 今日、MIRA MONTEの家をチェックするから、誰か一人私と一緒に行動してくれる人(案内人)を見つけておいてくれるよう、頼んであったにもかかわらず、また誰もいなかった。みんな、またcangrejoを取りに出かけていた。今日は朝からずっと雷がなっていたが、今の時期(7月と8月)の雷がなっている日は、たくさんの cangrejoが取れるらしい。このcangrejoを売って、お金にする事は彼らのいわゆる今の時期のお金の稼ぎ方だから、怒る事もできない。また日を改めよう。次は雷の鳴っていない日にしよう。
 結局p.m.1:00のバスで戻ってきた。私も思わずcangrejoを買ってしまった。夕食は、お母さんにそのcangrejoでsopa de cangrejo con cocoを作ってもらった。とってもおいしかった。
 午後、また雨が降った。スコールだ。


7月16日(金)

 今日はmira monteで家のチェック。昨日の大雨で、mira monte内の道がどうなっているのか心配だったけど、思ったほどぬかるんでいる所は少なく、馬に乗らずに移動ができた。
 今日は思いっきり歩かされた。「後は屋根を載せるだけ、という段階まで準備ができた家だけを見る」と言っているにもかかわらず、まだ全く準備のできていない家まで案内されて、気づいたらもう目と鼻の先にvuerta grandeがあった。どうりで疲れた訳だ。
 カウンターパートとして頼んでいたヴィクトルが、最後の一ヶ月半くらい、家庭の事情やらで、全くmira monteに来る事ができなかった為、みんなもう諦めていたらしく、作りかけのままほったらかしに去れていた家がほとんどだった。
 でも、私がしばらくここにいて、これまでのprojectoを続ける、ということを言うと、みんなすごく喜んでいた。何でも、みんな私がすぐに帰ってしまうと思っていたみたい。これからまた、家作りを再開する、と言っていた。
 でも、いったいいま何家族この村にいるのかまだ分からないのが、少し不安。


7月19日(月)

 今日は午前中雨。お昼頃になると、すっかり天気が回復したが、また夕方から夜遅くまで雨が降った。今日はちょっと寒いから明日の朝シャワーを浴びよう。(もちろん水シャワー)


7月20日(火)

 mira monteに行くけど、ほとんど人がいない。やっと今日、分かった事だけど、これからは必ず前もって、私が来る事をちゃんとみんなにいっとかないと、案内してくれる人がいない。(前もって言ってもいない事があるけど)
 たまたま、馬でやって来たmira monteの青年に、案内を頼んだ。でも、今日は昨日の雨で、私が行きたい所への道が泥状態で、歩いていくのは無理、と言われた。そこで、馬で行くことにした。これから雨がどんどん降ると、馬に乗る機会も多くなると思う。今のうち慣れとかなくっちゃ。


7月21日(水)

 昨日、今日家のチェックをしたいからみんなに集まるように、と言っとくように頼んだにもかかわらず、ほとんど来なかった。一日じゃみんなに伝言が回らない。
 みんな、家が今なくて、haguanや他の場所に住んでいたり、畑仕事をしていたり、ととにかく広い範囲で散らばって暮らしているから、最低でも3日は余裕を持って、集まる日を設定しなくちゃいけない。結局、来週の月曜日に集まるように、という伝言を残した。
 みんな、mitchによって、今まで持っていた物(牛や豚という家畜、家、家財道具など)を失い、なんとかいろいろ考えて、その日その日を暮らしている。それがすごくよく伝わってくるから、本当に何とかしてあげたい。
 今日、私はcampesinaだと言われた。(辞書での意味は農民とか農夫。)
 何でも、よく動くというか歩くからみたい。でも、こんなに私を歩かせているのは、彼らなんだけどな。


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