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 「だって!いった、アトに……嘗められると、びくびくなる、から……」
 紅葉の言う通り太もももナニも全身ですら、びくついていた。
 まな板の上の鯉ってーのは、こんな感じだろうか。
 「さしとけよ、びくびく。俺が入るまでずっと」
 俺が垂れ流した唾液と紅葉が滴らせた先走りで、既に濡れている個所は、俺の中指をぐっ
ぷりと抵抗なく根元まで飲み込んだ。
 「ああっつ!指っつ、入った?」
 「ああ。一番太い中指を、もう根元まで銜え込んでやがる。しかも、わかるだろう?離したく
  ないって、身動きとれんくらい締め付けやがって」
 たかが指一本なのに、半端ない締め付けだ。
 この締め付けがナニにされたらと思うと、背筋がざわつく。
 まさかSEXのために鍛錬をしているわけじゃあないだろうが、紅葉が人殺しの業を磨く鍛
錬は結果的に、淫乱な身体をも作り上げてゆく。
 どんだけ酷く抱いても壊れないだけの体力と精神。
 手に心地良く吸い付いてくるバランス良い筋肉がついた肉体。
 だらしなく開きっぱなしにならない、あそこ。
 ……たまんねぇなあ。
 「あ、そこ」
 「んだ。もう、イイとこにあたったんか」
 「うん。爪で、こりって掻いて」
 俺の指が動かないのに焦れて、紅葉はもったりとだが、確実に自分のイイ所にあたようとし
て腰を蠢かす。
                              
 「いやらしい腰つきだなーおい。ったく。たまんねーよ」
 伸び上がって口付けをする。
 途端、飢えたように俺の口の中に紅葉の舌が飛び込んできた。
 ちゅっちゅっと音をさせて舌を吸い上げてくる様は、赤ん坊がミルクでも欲しがるような熱心さ
がある。
 キスは紅葉の好きにさせてやりながら防戦一方を決め込んで、代わりに中に押し込んでいる
指を動かしてみた。
 正直指一本でもキツイ締め付けだ。
 簡単には動かせないのだが、それでもそろそろとイイとこを擦ってやれば、中は指に絡みつ
く付く貪欲さで、俺の淫らな動きを容認した。
 特に前立腺の裏、こりっとする突起を爪の先で引っかく度に、いってるみたいにナニから蜜
が零れては溢れる。
 「あーっつ、んんっつ、あっつ。あ。しこっつ。しこう…」
 「あんだ?」
 「入れて?もー入れて」
 「ナニをどこにさ」
 「僕の、ここ、に。しこうの、これ、を……」
 ごくっと唾を飲み込む音。
 紅葉の掌はしっかりと、俺のナニを握り込んでいる。
 「おっきいの、入れて」
 「これ、そんなに欲しいんか?」
 慣れた手付きで俺のナニを扱く紅葉の手の甲に自分の掌を乗せて、好きなリズムを促せ
ば、まだ大きくなるんかよ!と我ながら溜息をつきたくなる感じで俺のナニが硬直した。
 「どこまで、大きくすれば、気がすむのか…教えて欲しいね?」
 「お前さんが、満足する大きさだよ。紅葉。ちっさい入り口なのに。中に入れたら、いい感
  じに広がってぱっつんぱっつんの狭さで、俺を銜えてくれるもんなぁ?」
 「どんなに、おっきくしても。しこうの、なら。銜えてあげる」
 唇を舌先で湿らす媚態。
 ああ、さすがに限界だな。こりゃ。
 紅葉も、俺も。
 「どんな、格好がいいんだ?お前さんの好きな体位で突いてやるぜ」
 「……後ろ、から」
 「それじゃあ、お前さんの顔が見えねーだろうがよ」
 「だって!……奥、まで入るから」
 言い分はわかるさ?
 男同士のSEXは尻を使うから、どう考えたってバックの方が楽だもんな。
 でもって俺、ついつい無茶苦茶に突き上げちまうからよ。
 痛いんだよな?
 紅葉が相手だと、本気で余裕が持てなくて困る。
 「わあったよ。後ろから入れてやっから、ほれ。四つん這いな」
 「はい」
 先生以外の相手に従順な紅葉なんて、想像つかねーよな。
 俺の手の中で、良い様に鳴く紅葉を見ると、ぞくぞくするような興奮が突き上げてくる。
 意外に素早い動作で紅葉が、俺に尻を向けた。
 入れて欲しいってのが、よく伝わってきて思わず顔がニヤケちまった。
 ま、紅葉には見えないから、幾らでもニヤケ放題なんだが。
 「もそっと、尻を突き出せよ。その方が辛くねーだろう」
 「これで、いいですか?」
 頬も胸もぺったりとシーツに懐かせて、尻だけを高く持ち上げて、ゆるく一回転させて見せ
る。
 鼻血モンだな、こりゃ。
 思わず上を向いて、首の後ろを叩いちまったよ。
 尻に指を食い込ませると、ふるんと尻が揺れる。
 俺をぶち込む箇所も、ひくひくと収縮しているのが見て取れた。
 散々ぱら指で弄ってやったから、さぞかし中はとろとろだろう。
 背中から覆いかぶさるようにして、紅葉の耳朶を噛んだ。

 「入れるぞ、力。抜いとけ」
 なんつっても、力を完全に抜くのはムツカシイ。
 だから俺は紅葉の顎に指を引っ掛けて、首を捻らせると唇にキスを仕掛けた。
 疲れている時は、キスを与えられながら寝ちまうこともある。
 キスが好きっていうか、安心するらしい。
 今も紅葉の口腔を堪能しようと果敢に攻撃を仕掛ける俺の舌の動きを、
 何とかして捕えようと必死に追い駆けてくる。
 その、必死さにまた煽られるんだってーの。
 こいつは、わかっているのだが、いないのだか。
 舌を歯の先でゆるく噛んでから、離して、こつんと額をあてる。
 「ん!あああっつ」
 挿入を開始した途端、またしてもとんでもない激しさで締め付けてきた。
 「だから。そんなに締めちまったら、奥まで入れてやれないんだって」
 「だって!」
 「はいはい、わかった」
 今度は眦にキスを落として。
 「やあんっつ…んっつ、ううんん。む、ふ…ん、ふ……ふ」
 舌を絡め取るキスを続ける。
 キスをしてさえいれば、そちらに気が取られて締め付けが厳しくなくなるのだ。
 吸い取って、噛み上げて、嘗め尽くして、口腔を味わい尽くしながら、挿入を続ける。
 「んああっつ!」



 
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