パイパンて奴。
やー。
見てみるまで興奮する奴らの気がしれなかったけど。
今俺は鼻血を押さえるのに必死だ。
「紅葉」
「……」
声を聞いて、落ち着かないと、このままぶち込みそうだったんだけど、返事は全く無い。
「返事、して。紅葉」
手前都合だってわかってるけど、最低限和姦には持ち込みたいのだ。
「お願い。じゃねーと。お前が考えている以上の、無茶しそう」
「……こんな、身体っつ。信じられないっつ!」
「ああ。可愛いじゃん。パイパン」
「パイパン言うなっツ!馬鹿っつ!」
「俺の好みに仕上がっただけだからさ。気にするなって」
「変態」
「うん。自覚はあるんだ。俺は変態です」
「自慢げに言われても……」
はぁ、と心底呆れた声。
俺を軽蔑してくれた方が、全然楽。
紅葉が己を辱めるような思考に陥るよりは余程。
「だからさぁ。諦めて。俺に溺れてくれよ?な?」
「……溺れさせてくれるならば、なるべく溺れる」
「責任、取るから!」
「……取らなくていいよ……まさか、妊娠させるつもりもないだろう?」
「できりゃさせてーけど。不安定な身体だから難しいと思う」
いいなぁ、紅葉にそっくりの女の子でも男の子でも。
めっさ甘やかして、せっせと育てるんだけども。
さすがに、夢で終わりそうだ。
「避妊具はつけて欲しい……はぁ。何だって僕がこんな事を言うんだろう」
「外に出すからさ。駄目?」
「……本当にどこまで君は、自分勝手なんだろうね!」
「だいじょぶ。中に出して!って紅葉がおねだりするまでするし」
はぁぁぁぁ。
と体中に堪った気体を吐き出すような深い溜息が零れる。
「龍麻がこんな自分勝手な人間だなんて、思わなかったよ」
「だって紅葉に嫌われたくなかったし。猫かぶってみました」
て、てへ?と首を傾げれば、軽蔑の眼差しで冷ややかに見詰めらた。
「一生被り続けて欲しかったよ、本当」
目を伏せた紅葉は、やっと覚悟を決めてくれたようだ。
俺の指先を拾って、キスをくれる。
「早く終わらせて、モトの身体に戻してくれるな?」
「早く、は終わらせられないかもしれないけど。モトの身体には戻す」
一度変化した身体は、数を重ねるごとに変化に負荷がかかりにくくなってゆく。
これから先、事あるごとに抱き締めて。
その内、紅葉から欲しがるように変えてゆくつもりではあるけれど。
今、それは告げない。
「約束、したよ」
首を傾げる仕草に、鼻血が出そうだった。
こくこくと無駄に頷く俺に薄い微笑を浮かべた紅葉は、しっかりと目を閉じた。
「じゃ、するぜ」
返事は、こくと小さく頷く仕草。
俺は堪らない充実感を覚えつつ、再び紅葉の可憐な部分を覗き込んだ。
何度見ても生唾物の光景。
処女ともあれば、クリトリスでの絶頂の方がてっとり早いだろうが、何せ自慰も知らない無垢
な身体だ。
無茶は出来ない。
爪の先を肉に食い込ませないようにして、クリトリスを探し出す。
完全に皮に包まれた部分は、男を拒否する頑なさを保ったままだ。
自分で触れるどころか、誰一人触れた者がいない場所。
むしゃぶりつきたい衝動を必死で押さえ込みながら、皮の上、ぺろっと舐め上げた。
「んっつ!」
うわーナニ直撃のイイ声。
続けてぺろぺろと舐め続ける。
強引に皮を剥き上げたい衝動を堪えるのは、結構辛い。
「やっつ!あ、やっつ……あ、んっつ」
耳に届く紅葉の声が蕩けそうに甘くって、そっと表情を伺えば頬を紅潮させて、目の端には
薄く涙。
眉根の寄り具合と唇の開き加減が、持て余し気味の快楽を伝えてくれる。
やっぱり我慢できなくって、舌で皮を剥き上げようと思ったら、これが滑って上手く行かな
い。
結果、しつこく皮の上から舐め上げる羽目になって、紅葉は。
嫌、と。
駄目、しか言わない。
勿論、舌足らずに。
喘ぎ交じりではあったけれども。
「…紅葉ぁ…気持ち、いい?」
唇を離して尋ねれば、大きく首が振られた。
尚一層きつく閉じられた瞼の端から、溜まっていた涙がつうっと伝う。
その頑なな風情に、俺の儚い理性の糸が一本、ぷちんと切れる。
「……じゃあ、これはどうよ?」
親指の腹を皮の上にあてて、ぐいっと剥き上げてやった。
「きゃあっつ!」
完全に女の、悲鳴だった。
いったのかなぁ?と思って、クリトリスを凝視するも、独特の痙攣がない。
さすがにヴァージンは手間がかかるやね?
と、全く面倒臭いと思わない自分に驚きながら、今度は親指で皮を捲り上げたまま、
クリトリスの上に舌を這わせる。
「やっつ……たつ、ま…それ……やぁっつ」
「ホントに?どーしようもなく、嫌なんかよ」
「嫌ぁっつ。駄目っつ。おねがっつ、とめてぇっつ!」
太股をびくびくさせて、足の爪先にまで緊張感を漲らせている様は、何より深く、悦楽を
貪ろうとしている淫らな女の行動にしか見えない。
何より。
「でもな。紅葉。嫌、とか。駄目、とか。お願い、止めて!とか。言うけどさ」
伸び上がって紅葉の耳朶に唇を寄せて。
「紅葉の、小さくて可愛い、クリトリス」
耳朶の極々下部をはみっと、噛んで。
「勃起、してるぞ」