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 「よさ、ないかっつ!」
 俺の悪趣味加減を掌握している紅葉だ。
 SEXに聡い方でなくとも、俺がナニをしでかそうとしたのか理解したらしい。
 またしても、足が逃げようともがく。
 が、抵抗は先程よりも緩やかだ。
 どんどんどんどん、薬が身体を侵しているのだろう。
 太ももは、だらしなく開かれて、膝から下がころころと転がっている程度。
 もう、それぐらいしか自分の身体を操れないのだ。
 直に、指一本ですら己の意思通りには動かなくなるだろう。
 しかし、感覚は事の他、鋭敏になっているのだ、やるせないのはわからないじゃない。
 「よしません」
 太ももの内側に唇を寄せて、そこもちゅうっと吸い上げる。
 簡単にできたキスマークは、普段特に日に晒されていない箇所に、鮮やかに咲いた。
 目一杯広げたトランクスの窓からは、残念な事に俺が望んだものは見えなかった。
 微妙に、位置が上だったのだ。
 楽しみにしてたんだけどなーと肩を落として、何も、この位置で覗かなくてもいいんじゃあ?
と思い至った。
 鼻歌交じりに、ゆっくりと紅葉のトランクスを都合の位置までずり下ろしてゆく。
 「やあっつ、たつ、まぁ」
 ああ、かーいい、声。
 少し見えずらいが、何とか、望んだ場所にトランクスを落ち着ける。
 一気に脱がして、ぱかんと広げて、灯かりの下で、思う存分眺めればいいとも思わないじゃ
ないが。
 なんつーか。
 イケナイコトしてますよ?
 って秘めた感じが、無駄に俺の劣情を煽るのだ。
 あからさまな陰毛と表現するには、あまりにも薄いそよ毛を指先で払って、紅葉の大事な所
を指先で広げる。
 綺麗な、花がそこにあった。
 処女のあそこなんて見たことねーけど。
 きっと誰よりも綺麗で繊細だってーのはわかる。
 惚れた欲目でもなくて。
 それぐらい儚い風情だったのだ。
 これから陵辱するのを瞬時、躊躇う程には。
 「やっつ」
 目線を感じるのだろう。
 太ももがひくっつひくっと震えた。
 閉じてしまいたくても、もう。
 足に力が入らないのだ。
 「どーしよ。紅葉のここ。すんげー綺麗で。たぶん、無茶苦茶狭いと思う」
 どうやって解したって、出血は必須だ。
 「ならっつ」
 「でも、やめません!」
 必死の紅葉の声より、もしかしたら俺の決意が早かったくらい。
 ここで、引けるくらいなら最初っから、こんな暴挙には出ない。
 「ちゃんとします。なるべく痛くないように。最初は痛くても、最後はいいって言わせるように
  します」
 紅葉が俺に慣れるまで。
 俺をSEX込みで受け入れられるようになるまで、とことん仕込むつもり。
 そうしなきゃ、絶対こいつ。
 逃げるから。
 処女の嗜みか、まだちっとも潤っていない箇所に、そろそろと舌先をつける。
 「ひ、うっつ!」
 痛みはないはずだが、痛みを感じた時よりも、必死の声が聞こえた。

 「うーん」
 覗くのには萌えるけど、舐めるとなるとトランクス越しじゃあ、やりにくいなぁ。
 顔を遠ざければ、耳に直接吹き込まれたような安堵の吐息が届く。
 紅葉も、本当俺に甘いよなぁ。
 一度太股を閉じさせて、トランクスのゴムに指先を引っ掛けて、するするとずり下げる。
 「やっつ。やあっつ!」
 脱がされると、気がついても満足な抵抗はできない。
 首が左右に振られて、目が怯えるのがせいぜい。
 俺は、焦らすようにして下着を抜き取った。
 肩で一度大きな息をついて、胸に詰まっている度を越した興奮を拡散させる。
 膝に掌を乗せて、ぐっと力を入れるまでもなく、ぱかんと再度足を開いた。
 「龍麻っつ、龍、麻っつ。も、やめてっつ」
 「やめてって、紅葉。これからだろう?まだ俺は何にもしてないぜ。それにほら、何度も言って
  いる」
 一度大きく伸び上がって、軽く唇にキスを送る。
 そのまま耳朶を甘噛みして。
 「気持ち良い事を、するんだってさ」
 俺的には完全な愛の囁きって奴を、直に吹き込んだ。
 「ふうっつ」
 吐き出される言葉と吐息に反応した紅葉の瞳が、微かに潤んだ。
 ああ、可愛い。
 艶やかな唇を我武者羅に貪りたい衝動を何とか堪えて、先ほどと同じ位置に顔を固定した。
 うっわーすんげぇよ!
 処女って皆こーな訳?
 だったら、もちっと食ってみても良かったのかもしれない。
 泣かれて、うぜぇと思わないのは、紅葉相手だけなのだとしても。
 それぐらい、可憐、だったのだ。
 女のアソコなんて、グロテスクだと相場が決まってた。
 ちょこっと弄っただけで、だらしなく花びらを開かせて。
 開くだけならまだしも、なんてーの。
 だらんて、枯れた感じなんだよね。
 色もそう。
 くすんだ紫。
 まぁ、よくよく開いてやれば、中は赤かったりピンクだったりするんだけどさ。
 足開いた時点で、花が見えてんだよ。
 慎みなんて、遥か彼方。
 大和撫子なんて、死語なんだなぁって、女の部分を見る度に思ってた。
 俺が練れた相手しか選んでこなかったってーのも、あるとは思うけどさ。
 で、紅葉のあそこ。
 何が驚いたって、中、全然見えないんだよ。
 閉じてるんです。
 しかも、アレ。
 俺の爛れた趣味なんかもしれないけど。
 無毛、だったんだ。
 あそこに、毛がないんですよ。




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