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困った行動2 
         



悠くんの困った行動は、その後(小4)

     すぐに噛み付くこと
         噛み付いたり引っかいたりする頻度がかなり減りました。
         数ヶ月間ないこともあります。                         → お約束シート
         それでも全くなくなったというわけではありませんので、「0」を目指して、
         今後も考えて生きます。
             ↓
         もし、引っかいたり噛み付いたりしたくなったら、自主的にポケットからタオルを出して、
         カミカミするということが出来るようになればいいなと思います。

     
     木やプラスチックのおもちゃをかじり壊す
         かじってもいいおもちゃを決め、それならオーケーにしています。
             ↓
         どれが悠くんのおもちゃか分かるように、かごに入れてあります。


     ビニール袋を引き裂いて、一日で20枚から30枚のビニール袋を部屋にばら撒く
        1日に使える枚数を決めて、悠くんに解るように提示しました。
                                            → ビニールの枚数制限






問題行動が減ってきたことについて

   見通しが持てるようになり、コミュニケーションが取れるようになって、悠くんが落ち着いてきました。
   いろいろなルールが伝えられるようになりました。悠くんにも、ルールに従おうとする姿勢が出来てきました。
   自分をコントロールする力・・・見通しを持って我慢する力や、一つを選んだら後のものはあきらめる力が付い
   てきました。この自分をコントロールする力が付いてきたことで、問題行動も少なくなってきたように思います。
   
   自閉症の子供の困った行動の原因はすべて周囲の大人にあると思っています。
   本人の責任ではありません。   本当に素直な子供たちです。
   正しいコミュニケーションの手段を教えてあげていない、見通しを持たせてあげていない、やり取りをする力、
   自分をコントロールする力を育てていない・・・などなど、原因によるもので、本人はその被害を受けているわ
   けです。被害を受けて困った行動という形で表さざるを得なかったのに、その上にまだ叱られるわけです。
   困った行動がいっぱいだと、親のほうが、自分は一生懸命しているのに、それが成果を挙げない・・・自分が
   被害者のように思ってしまうことがあります。でも、実は、自分が加害者であることに気づいていません。
   一番の被害者は誰だしょうか・・・本人ですよね。

   ですから・・・・
   悠くんの問題行動の原因は、すべてサリーにあるということです。
   きちんと伝えていない、または伝え方が悪かったために悠くんが誤解したとか、伝え忘れていたということ原
   因で悠くんがパニックを起こすことがほとんどです。
   以前のサリーは、自分が原因だということにすら気づいていませんでした。
   悠くんがパニックを起こす原因すら解らなかったのですから、解らなくて当然ですが、自分に原因であるなん
   てことを思いもしませんでした。
   
   今、わかるようになりました。
   悠くんがパニックを起こしたら・・・「あっ!!あれを伝えとかなくてはいけなかったのか」とか、「う・・・そういう
   風に伝わっちゃったの・・・・」と思ってしまいます。
   今はまだ、悠くんの後手後手に回っていますが、これが先手を打てるようになれば、悠くんのパニックもずい
   ぶんなくなるのだろうな・・・と思います。





見通しを持たせるということ

     悠くんのパニックの一番大きな原因は、見通しが持てないということにが原因です。
     見通しを持てるように今から何をするのかの「事前の予告」を心がけています。
     ところが、それでも突然パニックを起こします。
     今からすることの予告だけでは、足りないようです。
     「あれを伝え忘れた!!」と思うときは、全部、今からしない事の予告を忘れたときです。
     悠くんには、今からしないことの予告がとっても大切です。

     今からしないこと・・・悠くんが今日しようと期待している活動で、今日は出来ないもの。
     たとえば、療育のお教室に行くときに、前回は粘土を使って何かをしたとします。
     次に行くときには、粘土で遊べるかも・・・または、粘土で遊ぼう・・・と悠くんは思っているわけです。
     お教室について、スケジュールには「粘土」ありません。でも、要求したら出てくるかもしれません。
     いろいろな場所で粘土を要求して遊んだ経験があります。粘土は要求できる遊びの一つです。
     ここの教室には粘土はないと思っていたのに、前回使いましたので、あるということがしっかりわかりました。
     さて、悠くんは当然、粘土遊びを要求したら出来るものと思い込んでいます。
     お教室に着くまで、また着いてからも、粘土がいつ出来るのか、なかなか出てこなかったら自分で粘土を
     要求しよう・・・と思っているわけです。
     事前に「今日はお教室では粘土は出来ません」と予告してあげないと、期待して楽しみにしている活動を
     「出来ません」と言われると、悠くんはもう怒りを抑えられません。

     悠くんが期待しているだろう活動や行動については、事前に出来るのか出来ないのかを伝えます。
     出来ないという予告だけではおさまらない活動、とっても好きな活動については、当然、「なし」だけでは
     許してくれません。その場合は、「今は出来ない、では、いつその活動が手に入るのか」ということまで予
     告してあげます。




新たな問題行動

     成長するとそれに伴って問題行動が出てきます。
     「発達障害」・・・発達するごとに障害が出るとどなたかが冗談で言われましたが・・・まさにそんな
     感じです。(^^ゞ
     一つ何かが出来るようになったら、それに伴っていくつもの困った行動をし始めます。

     悠くん、10歳を過ぎて、いろいろと成長しました・・・ということは、それに伴って困った行動も出てきました。
     今までのルールだけでは、ダメになってきました。
     悠くんの出来ることが広がってきました。要求も広がってきました。
     その広がりに伴って、新たにルールを教えていかないといけなくなってきています。
     例えば・・・ビニールの枚数制限のビニールを使ったら減ってしまう(・・・当たり前ですが)
     それを減らしたくないから、減らさなくていい方法を、悠くん、発見しました・・・・スーパーに買い物にいって、
     スーパーに備え付けてあるビニールを要求してくるようになりました。(^^ゞ
     ビニールは手に入るし、枚数制限のビニールは減らないし・・・一挙両得ってやつでしょうか(^^ゞ

     「ビニールは、枚数制限のセットのものしか使ってはいけません」ということを今度は伝えていかないと
     いけませんが、悠くんは「ビニール」という概念はありません。
     写真で提示しているものは、「このビニール」というように、すべて固有名詞です。

     さて・・・どうやって教えていこうかしら・・・・・・・・・・・・・・・(--;)


       


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