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スケジュール

時間の流れを解りやすく伝える。




スケジュールボードの理解


  1.すでに習慣として身についている行動をスケジュール
   として提示する(トイレ・ご飯・歯磨き・おやつ・学
   校などのスケジュールを、ボード上で示す。)


  2.次の行動をひとつだけ提示する。

       ★1と2からはじめる事で、混乱することなく
       スケジュールボードの意味を理解できた。


  3.行動の直前にタイマーを鳴らして、スケジュールボ
   ードのところへ行って確認するということを覚えさ
   せる。


      ★123が身に付き、タイマーが鳴ったら、
       ボードに貼ってあるタイマーのところへ
       行って、
スケジュールを確認してから、
       その行動に入ることが出来るようになった。


  4.
習慣化している行動を、次の行動だけでなく、連続し
   た2〜3ケ先までのスケジュール〔
トイレ・手洗い・
   食事、トイレ・歯磨き・寝る〕を示し、上から順に
   なっている事を理解させる。

     行動の前には、必ずタイマーを鳴らして、
     ボードを確認する。
     そのとき、ひとつ前の終わった行動は、ボード
     からはずして、カードケース〔スケジュー

     ボードのすぐ下に置いてあるカードが入ってい
     る箱〕に、かたずけさせる。

  5.お勉強、買い物など、あまりやりたがらない行動を、
   スケジュールに取り入れる。

     やりたがる行動〔おやつ〕を、必ずひとつ入れて
     おく事で、いやな事もがんばってする。

  6.順番の変更が可能な行動や、拒否したらしなくても
   いい行動〔習慣化していないもの〕を、2〜3ケ示
   して、やり取りが出来る事を教える。
     〔勉強・買い物・おやつ〕と示して、拒否した
     行動をはずしてケースにかたずける、
または、
     順番を変えるなどで、納得するまでやり取り
     をする。

  
   6までが身に付いてくると、スケジュール
      ボードに貼られた行動をしなければいけな
      い事、
ボードに貼られた行動は出来るという
      事が解って、いやな行動が貼ってあったらは
      ずしたり、
やりたい事を貼ったりするように
      なった。
また、貼ってある行動でも、タイマ
      ーが鳴らない限りスタートしない事も解り、
      やりたい行
動を貼ってから、タイマーを持っ
      てきて、早く鳴らしてほしい、と要求するよ

    
  うになった。




スケジュールへの取り組み


 ★目的
  
 ・先の見通しを持たせる。
 
★ポイント
  
 ・必ず本人の好きな行動を入れる。
            
 (動機づけ)
   ・やり取りが出来ることを教える
    ために、拒否したものははずす
    か他のものと入れ替える。























   左が旧ボード
  右が新ボード













  ・次の行動の写真を見せるだけだったのを、スケジュールボードを
   使って、2〜3ヶ先の行動を提示する。

       拒否した行動は、外してケースにかたづける。
           〔やり取りが出来ることを教える。〕

            ★いやなものをボードから取って、カードケースに戻す
             ようになる。
            ★ファミリーレストランで、メニューをめくってプチケーキを要求した。

           ↓ 
  ・スケジールボードに貼ったことが、実行される事に気がつく

            ★ 行きたいところ(マクドナルド)を、こっそりボードに
              貼っていた。

           ↓
  ・いつものパターンを変更する。
       『車』『ポテト』『買い物』(車で出かけてマクドナルドによって
      ポテトを食べた後お買い物をする。)を、『車』『買い物』『ポテト』
      に変更してみる

           ↓
  ・『×』のスケジュールを提示する。
      『マクドナルド×』のような本人にとって重要なことは貼っておく。
 
            ★『学校×』を貼る。(学校へ行きたくない)

           ↓
  ・貼ったら、肩をトントンとする事を教える。

           ★ボードに行きたいところを貼ってから、肩をトントン
             しにきて、貼った事を伝えるようになった。
           ★春休み、毎日『マクドナルド』や『○×公園』と行きたい
             ところを、貼って要求するようになる。
 
           ↓
   ・携帯用のスケジュールボードを用意して、外出時に持ち歩く。
       『マクドナルド』に、マクドナルドだけでなく、帰りにその近く
      のある公園で遊ぶという行動も付いてしまっているので、常
      に細かいスケジュールを提示するようにする。  

           ↓
  ・ 学校から帰宅後や休日のスケジュールを本人に選ばせて
   スケジュールボードに 貼らせる。


            ★学校から帰ってくると『おやつ』とだけ貼ってある
             スケジュールボードに、『公園』を追加して貼る。
            ★土日は、必ず『車』『○×公園』、『車』『買い物』
             『ご飯』、『車』『駅前のゲームセンター』のどれか
             を貼るようになる。

           ↓
  ・休日に『○×プール』『○×公園』等、どこかのプールではなく、
   場所まで指定するようになる。


           ↓
  ・翌日のイベントの予告をする。
       明日は『学校』に行く日なのか、お出かけが出来るのかどう
       かを前日から予告しておく。

           ★ 毎日、夕方になると「明日は学校に行きたくない」
            という意味で『学校×』を貼るようになる。









スケジュールボードの変更
                 (小3)


 新しいカードファイル












 





 


 @情報量が増えたため、沢山のカードが縦に並べられるように
  小さくした。

 A勝手にスケジュールを変更できないように、カードの管理は
  大人がすることにして、カードを置く場所を変えた。

 B要望を出すカードが探しやすいように、カードファイルにし
  た。

  【気をつけたこと】
    全部変更してしまうとパニックを起こすので、今まで
    使っていたカー
ドとボードはそのまま残し、その隣に
    新しいボードを貼った。


  【結果】
    混乱することなく、新しいスケジュールボードを使っ
    ている。

    カードファイルは、なかなか使ってくれず、要求は今
    までのようにカードを出して
きていたが、その都度新
    しいカードファイルを開けて確認させることを続
ける
    と、自分から新しいカード帳を持ってきて要求をして
    くれるよう
になった。



  一日のスケジュール
  週間スケジュール(カレンダー)
  携帯用のスケジュール


 『マクドナルド×』、『学校×』といった
『活動×』カード







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