パレスティナの方々へ
 侵略国家はいらない


シオニズム・シャロンによる侵略と虐殺、そして人種差別に対するパレスティナの人々の抵抗を無条件に支持します。平和的であれ暴力的であれ、人間の尊厳を回復するための抵抗を無条件に支持します。

解放に取り組むパレスティナの人々は私には近い友人のような気がします。日本は侵略戦争体制を急速に増強して非常に危険な国家になっていますが、侵略戦争の責任を問い日本解放を求める人々がアジアには少なからずいて、私も解放の一端に参加したいと希望してきました。

侵略を既成事実としてイスラエルを認める政治がまかり通っています。特に、パレスティナの人々自身を抜きにして国家の和平が取りざたされる残酷な世界があからさまに現れ、言葉を失っています。高度に発達した科学の世界は古代よりも残酷な侵略と虐殺の時代をもたらしました。人間としてもっとも大事な、痛みを互いに思いやり、分かち合う心が無惨に踏みにじられています。

イスラエルを後押しするアメリカ、その盟友として振る舞う日本への抗議は日本でも小さいながら続いています。シャロンを後押しする側の解体を求めて、その抗議に一人の人間として私も参加します。

イスラエルの解体、全ての侵略国家の解体を!

シオニズムの解体、全ての奴隷制からの解放を!

解放の連帯!

パレスティナに続く海辺で

2002/3/30 土地の日に

ユセフ・桧森


付記

これは桧森君の最後の遺書である。しかもそれが「パレスティナの人々へ」であることでとくに注目される。この遺書に彼は、「ユセフ・桧森」と署名した。また彼のその故郷、秋田の海をたどれば、シオンに到るとして、「パレスティナに続く海辺で」と書いた。

この遺書が当然の宛先である筈の日本の友人知己などへではないことは何故か。その意味を考えるとき、彼の深い私たちへのやさしさゆえに、一そうきびしい自省に迫られる。

彼は私たちと訣別して、改めていま悲嘆と痛苦のどん底にあるパレスティナの人々と共にあろうとした。そして、例えば十八歳の少女の自爆死のようにパレスティナの闘いに殉じることで、彼は自分を生きたのである。(向井 孝)



戻る表紙へサイトマップ