2004年8月12日 〜

LUXMAN MQ60


 

<2004年9月5日>
本日は、MQ60のコンデンサ類やDCバランス用のVRを新品に交換しました。
また、電源の整流用のダイオードも交換しました。
昔の真空管での製作の勘が戻ってきました。
我が家にやって来たときの、MQ60は、タバコのヤニにコーティングされ、ケースなどもサビだらけ、埃だらけと、綺麗にするのが大変でした。
まだ、火を入れていません。
やって来たときに試しに火を入れなくて良かったです。
裏を開け、回路図を見ながら部品の確認をしていたところ、DCバランス用のVRから100Kオームの抵抗を通り、出力管のグリッドに接続されているリード線が宙ぶらりになっていました。
これは、メーカーで作られたときのハンダ付けの不良と思われます。
テンプラ半田と言うよりも、リード線の先っぽが、チョコッと、真空管ソケットの端子に、かろうじて付いていたと言う感じで、前の持ち主に聞いたところ、音が出ていたときには、問題なく、引越し等での振動で外れたようです。
それにしても、DCバランスのVRの位置が少し異常なのと、出力トランスの1次側の内部抵抗値が、もう片方の基準値に近いものよりも、低めなのが気がかりです。
もう少し、内部の面倒を見て、真空管のビンやソケットなど接点復活剤などで磨いてから、調整に入りたいと思います。
     
 
 
上の画像は、部品の交換前です。左側の上下はそれぞれ左右のパワー管のまわりと、右上は、整流用のダイオードと平滑用のブロックコンデンサー周りです。
左下は、取り外した旧部品です。DCバランス用のVRは、外す時に足が折れ壊れてしまいました。
     
 
  上左右の画像は、部品交換後の様子です。
DCバランス用のVRは、いくつか用意して両端子間が5kΩに近く揃っているものを左右に使いました。
結構バラツキがあったのにはビックリしました。それも全て5kΩより低かったですし、4kΩを下回っていたものもありました。
左画像は、整流用のダイオードです。

  電源の平滑用のブロックコンデンサー47μF X 2 500WV
をそれぞれ新規で450V10μFをパラで接続しました。
  回路図とテスターは、必要不可欠です。

通常のテスターは、所有していますが、デジタル表示のマルチメーターを重宝しています。
これは、光ケーブルなどの減衰率などを測定する計器で、それに、熱電対を利用した温度測定、電圧、電流、抵抗値などが測定できます。

ただ、今回のDCバランス調整には、通常のアナログのテスターのほうが使い易かったと思います。
だいいちこのマルチメーターでは、電流値は、200mAまでしか測定できないので、それ以上はオーバー表示となり、ゼロに近ずいているのか遠のいているのか分かりませんでした。
<2004年9月11日、12日>
少ない自由時間を利用して、真空管のピンとソケットを接点復活剤にて磨き、電源の平滑回路のブロックコンデンサに容量ヌケがあるとパワーが出なくなるので、別途、電解ブロックコンデンサに並列に電解コンデンサをつけました。(おそらく容量ヌケはあるはず)

回路的には交換部品を終了し、さて、真空管を1本づつ抜いた時、どこにささっていたかも、マークしておきましたが、いざ、戻す時に何かへんだと思い、よくよく真空管の表示と、シャーシに刻んである、表示が異なっているのを確認、我が家にやってきたときに、6267のところに6AQ8が、6AQ8のところに6267が、ささっていた訳です。
戻すときに、気がついてよかったです。左右とも同じにささっていました。
これでは、絶対音が出ませんでした。
後で、元所有していた友人に聞いたところ、昔に抜いた覚えがあるがどうしたかは忘れたそうです。(おいおい、^_^; )

さて、真空管を全てさし終り、アンプに火を入れる時がきました。
もう一度、裏より部品や配線のおかしなところがないかを目視し、少しの時間スイッチONです。煙が出ていないか、変な臭いはしていないか、真空管のヒーターは、全て灯いているかを確認しOFF。その後、再びONにしバワー管の9ピンに−50Vのバイアス電圧がかかっているかをチェック、左側が−40Vと低めだったので調整し、右は、−49.8Vだったので、そのままOKとしました。

その後、DCバランスの調整となりました。

まだ、ケースの再塗装などもありますが、早速、現在、外してあるREBOX1号に接続しプリアンプなどは現行のLUXKITのものをから接続、結果はgoodでした。
ハムもスピーカーに耳を近ずけて、よく聴かないとわからないレベルで音も3極管の独特の澄んだやわらかい音でした。まるでW3−593SDが、もうエージングが終わっているかのような角がとれたような感じでした。

ここまでの作業は、回路図や交換部品などが揃っていれば、半日あれば出来る作業です。長くとも1日で十分なものと思われます。まぁ、今回、真空管やトランス類など不良がなかったことが幸いです。



CL35IIのレストア

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