昭吾はひろみを愛し始めていた。そのことに気づいたひろみは、榎先生に相談した。実は彼女は榎先生の依頼で、昭吾の治療にあたっていたのである。




 榎に君は昭吾を愛していないのかと問われたひろみは、一瞬はっとしたが、愛してないと答えた。そのことをかげで聞いてしまった昭吾は絶望から飛び出して行った。





 榎のアポロに追われ月桂樹になったダフネになぞらえた、月桂樹になれとの言葉に、一度は山小屋を起つひろみであったが、途中彼女もまた、昭吾を愛していることに気付き引き返した。





 昭吾を追って山林に入ったひろみであったが、崖の上にただずむ昭吾を止めようとして、崖から転落して両目を失明してしまった。





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