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PROMEGA
パナマ牛生産性向上計画


promegaのロゴマーク

firma la minuta(12.1999) firma la minuta(2.2001)
1997年12月、プロジェクト実施計画に関する覚え書きに日本、パナマ双方が署名した。 2001年3月、プロジェクト中間評価が行われ、R/D(協議事項に関する覚え書き)に日本、パナマ双方が署名した。


PROMEGAとは?

パナマの牧畜農家の83%は小規模で占められている。これらの小規模牧畜農家の多くは、自然条件の厳しい地域において乳肉兼用牛の飼育を余儀なくされており、乾期の牧草不足、飼養管理技術の未熟さ、栄養障害等に起因する低い繁殖率という課題を抱え、生産性の低さから脆弱な経営基盤となっている。97年9月のwto加盟等に伴う市場開放による自由競争下で、これら小規模牧畜農家は多大な影響を被ると懸念されるとともに、森林破壊を伴う新たな草地開発による規模拡大は環境保全の観点から困難となっている。このため、パ政府は小規模牧畜農家に適応した畜産技術の改善・適用による生産性の向上により、早急に国内牧畜業を振興させ、国際競争力を高めることを目的とした技術協力をわが国に要請してきた。

このため、日本とパナマ両国での協議の結果、1997年12月09日、両国関係者代表はプロジェクト実施に係るr/dに署名した。

プロジェクトは1998年4月に開始し、協力期間は5年の予定としている。協力分野は飼料生産管理、使用管理、繁殖管理の3分野としている。

実施機関はパナマ大学、協力機関は農牧開発省(MIDA)、農牧研究所(IDIAP)、牧畜組合(ANAGON)、経済財務省(MEF)である。パナマ大学における参加学部は、農牧学部、自然科学部、獣医学部となっている。プロジェクトサイトはパナマ大学トクメン試験場(パナマ市街地より20kmの郊外にある)

プロジェクトのモデル農家があるパナマ国アスエロ地域(パナマ中部太平洋に突き出た半島部)は牧畜が盛んな地域であるが、零細農家が大半を占めている。プロジェクトの目標及び上位目標はアスエロ地域の小規模牧畜農家の生産性の向上、さらには所得の向上を目指すこととしている。このため、プロジェクトではアスエロ地域における小規模牧畜農家(乳肉兼用種、50頭未満)に適応した畜産技術の改善、実証展示並びに同地域の農家及び牧畜省普及員への技術移転を図ることとしている。

具体的には、アスエロ地域に6戸のモデル農家を選定し、必要技術を指導することにより、その有効性を実証、展示している。

プロジェクトの正式名はパナマ・牛生産性向上計画。略称のPROMEGAはスペイン語によるプロジェクト名の頭文字による(Proyecto de Mejoramiento de la Productividad del Ganado en la Republica de Panamá)。






飼料生産管理分野における活動

  • 改良牧草と豆科飼料作物の播種、牧草地における雑草及び害虫管理の奨励
  • 牧草地への定期的施肥及び適切な管理確立
  • 乾季における飼料貯蔵(サイレージ、乾草、青刈り草等)の奨励
  • 牧柵の管理及び農家の環境保全のための飼料木の利用の確立
  • 肥料作りにおける農家の副産物利用の確立

飼養管理分野における活動

  • 乾季中の貯蔵飼料による家畜の栄養状態維持と鉱塩の継続的利用指導
  • 家畜の適切な飼養、農家の施設整備、特に搾乳場、水飲み場、餌場、待機場の改善の重要性の実証
  • 子牛の離乳及び育成プログラムの重要性の実証
  • 清潔で新鮮な飲料水給与による内部寄生虫予防及び健康管理の有効性の実証
  • 搾乳中の衛生管理の遂行

繁殖管理分野における活動

  • 繁殖管理プログラムの確立
  • 育種改良のための人工授精及び受精卵移植の紹介
  • 乳肉兼用牛における交雑品種による生産性の比較
  • 繁殖パラメータの確立(分娩間隔、授乳期間、分娩後の発情時期等)




プロジェクト位置図(クリックすると別画面で表示されます)




→ 日本側専門家派遣実績/CP配置等実績
→ プロジェクトの活動実績と自己評価(2001.3)
→ 飼料の生産と利用(飼料生産分野における活動報告)
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