こんなに名残惜しい夏はなかった。灯下採集の醍醐味を知ってしまったために、どうしても夏が諦められない。しかし、無情にも夏は過ぎてゆく...........
盆を過ぎてから、すでに虫の数は激減していた。中部のポイントにも何もいない。その時は、「灯下は盆まで」と勝手に決めつけていた。
盆から1ヶ月が過ぎようとする9月10日、我々はヒメ、アカの新規開拓をするべく中部へ向かった。ターゲットは完全にヤナギ。ところがその日はカンの触角が動いていた。
確かに10月でもオオクワの飛来した実績はあるが、虫の数が激減する盆過ぎからは、灯下を探す気にはなれない。しかし、この日は夜も3時を回ってるというのに、なぜか灯下に向かう3人。採れなかったらどうしようという気持ちもポイント到着と同時に吹っ飛んだ。1ヶ所にノコが13頭 、夏は終わってなかった！！
そしてカンが見事に60mm♂をゲットした。初めて見るこの産地の大歯型は、スマートな美男子であった。
さらに翌日には別のポイントでカンがオオクワ♀の腹部をゲット。アカアシポイントの開拓にも成功し、もう一度夏が始まったような気分になった。おかげで調子に乗って、翌週もオオクワ♀をゲットした。まあこれは 福島ではあったが......