簡単に素早く接種部位が分かる「前へならえとなおれ法」
まずはこれを御覧ください。知り合いの（真面目で売れてない？）ユーチューバさんがボランティアで動画を作って下さいました。
上記でうまく進めない場合は、以下のアドレスをコピーして進めて下さい
https://www.youtube.com/watch?v=oL3WI8xV3rA
撮影当日は外来やって50人以上のワクチン打ってからぶっつけ本番で撮ったので医師の姿はヨレヨレですが、方法はこれで分かると思います。
＜解説＞
上腕での筋肉注射を実際にしてみて困ることは２点あります。
ひとつめは、筋肉注射をするべく三角筋が分かりにくい人が多いこと。
ある整形外科の先生が「肩を90度屈曲させると三角筋がわかりやすい」と教えてくれました。三角筋は主に上腕を持ち上げるのに作用し、特に９０度屈曲保持の状態だと三角筋前部と中部が分かりやすくなるとのこと。
試してみると確かに、感動するくらい三角筋が浮き上がってくれたのですが、問題はそのまま「肩を90度屈曲してください」と言っても一般人にはまず分かりません。実は自分も調べました。ふと、（これって「前へならえ」だな）と思い立ち、「前へならえをして下さい」言ってみたら嬉しくなるくらい皆さんすんなりしてくれた、といういきさつです。
ふたつめは、いざ注射をする、という時に皆さん夫々好きな体位で固まって、なかなかこちらの思う「自然な」上腕の位置にしてくれないことです。
動画では細かく言いませんでしたが、背中を丸めると腕が内転・内旋しやすく要注意ですが、注射が怖くて固まっている人はたいてい猫背になっています。
ある日上述の「前へならえをして下さい」のあと、上腕を下げてもらうために「なおれをして下さい」と言ってみたところ、背筋を伸ばして上腕をだらりとこちらが思う「自然な」位置にしてくれました。「なおれ」の姿勢も大事！です。
この方法をみつけてから、当院でのコロナワクチン接種は格段に速いスピードでできるようになりました。接種前にもたもたと部位を探しているとされる人がイライラしてきますし、かといって接種部位に確信が持てないまま接種するとこちらの不安がされる人に伝染してしまう危惧もあります。
以上から、「前へならえとなおれ法」は素早く部位を特定でき、自信をもって接種できることから、コロナワクチンのみならずこれから進むであろう各種筋肉注射のワクチンにも役立つと思います。是非お試しください。
追記
「前へならえとなおれ」が分かるのは多分日本人限定でしょう。年代的にも若干理解に差があります。こんなこと、小学校の先生は考えていないと思うと、何が将来役立つかなんてわからないものですね。
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