上武国境・赤岩尾根(赤岩峠〜八丁峠)

1990.12.9 荻原、岡庭、北島、佐々木

 両神山から北西方向を眺めると、ひときわ目につくギザギザの尾根がある。赤岩峠から八丁峠に至るこの部分が赤岩尾根と呼ぱれ、わずかな踏み跡を頼りに岩峰をつたっていく面白いルートを提供している。ルートファインディングさえ誤らなけれぱザイルは不要だ。

 12月9日(晴れ) 西武秩父駅から、予約したタクシーで中津川林道奥の赤岩峠入り口へ。小倉沢公民館脇から山道に人る。汗ばむのを抑えゆっくり登る。木々の間に赤岩岳が望まれる。祠のある赤岩峠からいよいよ縦走開姶。踏み跡を辿るとすぐ赤岩岳の岩壁にさえぎられ、右側は絶壁となっている。直登するならザイルがほしい。左手の巻き道を行くH、0さんに続く。2級程度の岩場から右側を絡んで易しい岩を直登すると赤岩岳頂上だ。イワタケが目につく。振り返ると大ナゲシの岩峰が立派だ。

1538mピーク 踏み跡に従って行くとストンと尾根が切れているが、踏み跡は左側に続いていた。この辺りはよく間違うらしいが、赤布やテープも多くなっているようだ。小ピーク2つの間は細尾根となる。次のピークは正面が壁になっており、左のルンゼから登る。下りは岩稜で左側がスッパリ切れ落ちている。眼前の1538mピーク(写真)がなかなか迫力ある姿を見せる。コル手前で3mほどクライムダウンし、岩場の右裾をからんで行き、イワタケの多い逆層気味の岩場を20m慎重に登るとピークだ。イワタケ採り用の破れたネットが捨ててある。

 焼け跡のあるピークから再び岩稜となるが、右側に巻く踏み跡がある。急なザレを下ってコルに出る。小ピークを一つ越え、コルから岩の基部をトラバースし、左へ直上するとP4に出る。北に延びる顕著な尾根がある。次のピークヘは、キレットをまたいで登りつく。このピークがP4かも知れない。なにしろめまぐるしく岩峰が連続するのでこんがらがってしまう。浅いコルから次の岩峰は通らず、踏み跡は左を巻いて続いている。P3へは二手に分かれて登ってみたが、左のルート(佐々木、荻原)の方が楽なようだ。

 ここから尾根も広くなり、P2へは緩やかな登りだ。核心部は過ぎたのでP2で少し休む。ここからのP1はまだ遠いといった感じがする。P2の下りは岩壁を避け、左側急斜面に道があり、最後のP1は快適な岩稜で終わった。そのまま急降下し、祠を見れぱ八丁峠はすぐそこだった。薄暗くなる中を坂本へ下る。バス停に着いたときはちょうど日没だった。ルートを謎解きしながらの岩稜縦走を満喫したが、そのうち大ナゲシ、南天山、天丸山など西上州のヤブ山も訪ねてみたい。

 【コースタイム】 赤岩峠登り口9:25 赤岩峠10:30〜40 赤岩岳11:10〜25 P313:55 P214:10〜30 八丁峠15:15 坂本16:45


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