KING of KINGS

(1988 1998 NAMCO LTD.,All Right Reserved)

全ユニットデータ 登場するキャラクターの性能・戦闘時の相性などを網羅
基本攻略 1人プレイ・対戦プレイ時それぞれの基本的な戦術をレクチャー
マップ別攻略 多彩なマップに適応したそれぞれのワンポイント攻略
参考資料 FC作品であったオリジナル版と、後にPSでリメイクされた
アレンジ版との差違についてのコラム



ゲーム解説


前段

 任天堂のファミリーコンピュータが一時代を築いていた当時、ファンタジー・ウォーシミュレーションゲームとしての先鞭を築いた作品として語り継がれるナムコ発の佳作「キングオブキングス」。
 後に「女神転生」シリーズを生み出すアトラスが手掛けたこのゲームを、今でも賞賛し愛する者は少なくない。

 当時としては良い操作性、単純ながら奥深さを兼ね備えた戦闘システム及び絶妙なバランス。
 昨今のゲームに比べればユニットの種類も能力も少なく簡潔だが、1人用での対CPU戦にとどまらず対人(4人まで同時)対戦を可能にしている上にハンディキャップを付けて遊ぶことも可能であり、むしろ今でもそのゲーム性は高いと言えるのではないだろうか。

 世界観も至ってシンプル。剣と魔法の世界である彼の地に降り立った「キング」達が、文字通り「王の中の王」を目指して戦うというものである。
 別途用意された1人プレイ用モードでは、魔界からの侵略者「ルシファー」による攻撃から世界を救う最後の砦として、限られた戦力で立ち向かう正義のキングとなってゲームをプレイする事になる。
 (注:リメイク語のアレンジ版では、乱心した王達を止める英雄王という位置付けである)

 難点を上げれば、ターン制を採用しているゆえにプレイ時間が長時間に渡りやすくお手軽に遊ぶにはやや骨太であるということと、SLG特有の敷居の高さが上げられると思う。
 よってこの問題点を解決する一助になれば……そう思い、このような資料を提供する次第である。
 これを機により多くの人が「キングオブキングス」に触れることが出来れば、これ以上の喜びはない。


 ……ただ、FC版及びPS版(ナムコアンソロジー2)ともになかなか入手困難なのが現状である。
 それだけが残念でならない。





主内容

 ゲームは初期軍資金と自国の居城、ある程度の領土を持った状態でスタートする。
 目的は敵である他国のキング全ての打倒であるが、まずは領土を広げ軍資金を増強しなければよい軍隊を作ることは出来ない。

 領土とはマップに点在する「町」及び「城」の占領という形で行われ、自国領土とした町・城からは毎ターンごとに収入がキングの元に送られてくる。その資金で再び軍隊を編成し、または傷ついた兵士を回復・補充する……というのがだいたいの流れであるといえよう。

 基本的な進め方は以下の通りである。

 ・町を占領する能力を持ったユニットを編成して城近くの町を領土に加える
 ・占領能力を持ったユニットは戦力としては弱いため、守備・迎撃を兼ねて戦闘用ユニットを編成
 ・ユニットの回復が可能な町を基点に戦線を構築し、敵国領土を(町を占領しつつ)攻める
 ・劣勢に立った場合は敵主力のユニットに対して相性のいいユニットを編成し迎撃する
 ・優勢になったら強力なユニットなどで敵の戦線を崩壊させ、キングを倒す
  (倒された国の町・城はすべて倒した国のものとなり、残存ユニットは消滅する)

 ゲームに登場するユニットの種類は30種であるが、キングが戦力として編成できるのは(自身を入れても)うち20種類に過ぎない。残りはゲーム場で経験を積ませ成長するか特殊な方法での編成、あるいは条件付きで登場する無所属の敵ユニットとしての登場となる。
 ではユニットを大まかに分類し、解説してみよう。



「人間ユニット」

  リーダーユニットであるキングも、特殊ではあるがこの分類に属する。
  ファイター(剣・斧・槍・弓の4タイプ)及びキングだけが「町占領」の能力を持つ。
  タイプ別に戦闘能力に差違があるが、何よりも領土を拡大する上での最重要ユニットである。
  キングのみは「城占領」の能力を持つが、城を占領する機会は他に比べて少ない。
  また、行動せず城に待機していない限りキングの「ユニット編成」能力は使用できないため、キングでの占領行動は危険を伴う。(移動により倒される危険も増す)

  ナイト、ソーサラー、モンクは高額な雇用料のわりにさほど強くなく、占領能力もない。だが、戦闘を通して経験を積むことでクラスチェンジを行い、より強力なユニットへと成長する可能性を秘めている。
  また、ソーサラー及びモンクは「魔法」コマンドを持ち、それぞれの独特な攻撃・補助能力や特殊ユニット召喚の能力を使用することができる。

  アレンジ版で追加された最高額の人間ユニット・バーバリアンはかなり特殊なユニットである。
  高額なわりにさほど高性能とは言えないし、クラスチェンジもしないのだが、なぜかドラゴンなどの上級・高額ユニットに強いという珍しい特性を持つ。
  通常は編成する機会のないユニットであろうが、もし効果的に使えれば頼れる存在になるだろう。

「妖精族ユニット」

  下位妖精であるゴブリン・ハーピー・エルフはいわゆる「ジャンケン関係」にあたる性能を持つ。
  ゴブリンは空からの攻撃に弱くハーピーとの相性が悪いが、突進力がありエルフにとても強い。
  ハーピーは移動力も高くゴブリンに対して圧倒的に有利だが、弓を得意とするエルフが苦手。
  エルフは正確な弓攻撃でハーピーをカモにするが、攻撃力のあるゴブリンには苦しめられてしまう。

  上位妖精ユニットとしてはジャイアント、そしてグリフォンが該当する。
  それぞれ陸・空において、下位のユニットには圧倒的な力を持つ。
  後述するドラゴン族にはさすがに一歩譲るが、コスト的にも廉価で中盤の主力になりうるだろう。

  アレンジ版で追加された妖精族の最上位ユニット・ケルベロスはゴブリンの上位版にあたる。
  陸において移動力と攻撃力を兼ね備え、まさに戦車並みの制圧力を持つ頼れる存在である。

「ドラゴン族ユニット」

  ドラゴン族は、他の全てのユニットに対する最上位的な位置付けをされている。
  唯一の下位ユニットはリザードマン。水地形に適応した変わり種で、下位ユニットやファイターに強いものの上位ユニットにはてんで弱く、使いどころに悩まされる。

  サーペントは水の覇者。飛行ユニット以外で海・川を苦もなく動き回り、攻撃力は最高クラス。
  陸地では能力半減のペナルティがあり、これも使用機会を選ぶユニットである。
  ワイバーンは空の覇者。全ユニット中最大の移動力を持ち、同じ飛行系には絶大な力を発揮する。
  ドラゴンは陸の覇者。動きは鈍く雇用費も最高だが、それを差し引いても圧倒的戦闘能力を持つ。

「その他のユニット」

  スケルトン・ゴーレムの2ユニットは、ソーサラー系及びモンク系の持つ魔法によって召喚される。
  スケルトンは防御、ゴーレムは攻撃に優れた性能を持つが、両者とも移動力は低い等弱点も多い。

  アレンジ版ではガーゴイルというユニットが加わった。
  キングによって編成できるユニットだが、あまりに高額。
  長所と短所がはっきりと分かれており、戦力的に使用にはかなりの熟練を要するだろう。






まとめ

 駆け足で紹介したが、もちろんこれだけがキングオブキングスのすべてとは到底言えない。
 上の飛び先でいくつかのノウハウを提供しているが、実際に体験し経験していかなければピンと来ない部分も多いだろう。
 だが、それもこのゲームに出会わない限りあり得ない話である。

 私の望みはただひとつ。

一人でも多くのキングオブキングスプレイヤーが生まれること。
そして心ゆくまで対戦できること。


 ただそれだけである。
























 ……「お前が遊びたいだけだロ」とかいうツッコミは却下である。(←何)





Back