“令和の米騒動”のなか、大たんぼで田植え始まる 2025.6.3

水田と赤城山、美しい風景です。

 梅雨入りが間近になった6月上旬、みどり市笠懸町西部の水田地帯、通称“大田んぼ”でも田植えが始まりました。水が張られた水田に赤城山が映る風景は何とも美しいものですが、その風景も変わりつつあります。

 米作りの始まりである田植えは、早い地域では5月の連休ころから行われているのを見ますが、この辺りでは、小麦が作られている田も多くあり、6月に入り小麦が作られていない田でようやく始まったところす。黄金色に実ってきた小麦の収穫作業は10日ころ始まるということで、梅雨の中、雨の合間を縫って作業が行われます。水田一面に早苗がなびくのは6月下旬から7月上旬ころになりそうです。

 大田んぼの南西部、百品神社に近いところには、広い面積の田がつぶされ、工事用ダンプカーが持ち込んだ土砂がうず高く積まれていて、風景が一変、美しい水田と赤城山を望む風景が失われてしまいました。国道50号のバイパス・前橋笠懸道路の工事に向けての準備のようです。また、この辺りは過疎地というほどのところではありませんが、ところどころもう何年も米が作られずに放置されている田も見られます。

 道路のために水田がつぶされたり、後継者がなく米作りをやめてしまったりということが積もり積もって、“令和の米騒動”を引き起こすことにつながっているのではないでしょうか。田植えが始まった景色を見てそんなことを思いました。

広い面積の元水田に積まれた工事用の土砂。 この苗が植えられるのはもう少し先です。

 

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