600人が交響楽に陶酔、桐生交響楽団定期演奏会 2025.3.25
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聴衆を魅了した桐響と星野花さんの演奏。 |
桐生法人会笠懸支部の地域貢献活動の一環で
3月16日(日)、公益社団法人桐生法人会笠懸支部(新井栄支部長)主催による桐生交響楽団(秋山陽一団長)の定期演奏会がグンエイホールPALで行われ、600人の聴衆に大きな感動を届けました。指揮を執ったのはティンパニ奏者でもある藤川健司さん。
新井支部長は、「この演奏会は、公益法人としてどのような形で地域貢献を行ったら良いのかを考えた末に、地域で文化・芸術活動を行う桐生交響楽団を応援することが最善ではないかと考えた」とのことです。また「演奏を聞く側から、ステージに立ち、あるいは裏方として舞台をささえる側になり、凱旋公演ができるようになったらこんな素敵なことはない」とあいさつしました。
演目はブラームスの「大学祝典序曲」、バンガーニの「ヴァイオリン協奏曲第1番ニ短調」、ドヴォルザークの「交響曲第9番ホ短調作品95新世界より」などが演奏されました。なかでも注目を浴びたのは、ゲスト出演した笠懸町在住で中学3年生のヴァイオリン奏者、星野花さんです。
星野さんは5歳からヴァイオリンをはじめ、これまでに全日本学生音楽コンクール東京大会小学生の部で2位をはじめ、草津国際音楽アカデミー遠山基金奨学生に選ばれたほか、2024年にはハンガリーで行われた、イロナ・フェヘール国際ヴァイオリンコンクールで第2位となるなど数々の受賞歴を持ち、将来が楽しみな逸材です。訪れた観客は、「表現力が豊かで素晴らしい」「交響楽を聴く機会はほとんどないので、機会を増やしてほしい」「毎年このような機会を作ってほしい」などの声を聞くことができました。
星野花さんは今後ヨーロッパに渡り、さらなる高みを目指すそうです。ある楽団員は、「花さんはみどり市の宝です。どうか支えてあげて下さい」と強く訴えていました。また、ほかの音楽関係者は、「地域の文化芸術の向上と人々の心を豊かにするために、演奏会の機会を増やすことが必要で、企業や団体、行政からも支援が必要」といった声を聞くことができました。
クラシック音楽に限らず、芸術で高みを目指すには多額の資金が必要なようです。みどり市の宝ともいわれる星野花さんを支えるスポンサーが現れることを祈らずにはいられませんでした。