5年ぶりに復活「岩宿博物館サロンコンサート」 2024.10.15
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観客の間近で演奏されたサロンコンサート。 |
10月5日(土)午後7時から、岩宿博物館2階常設展示室のナウマンゾウの前でサロンコンサートが開かれました。コロナ禍を乗り越えて5年ぶりの復活です。
第一部は「岩宿カルテット」(フルート=木村ひかりさん、クラリネット=橋本茉柚さん、ピアノ=岡村梨奈さん・山邉浩二さん)のとても珍しいトリオの現代音楽の演奏、休憩後の第二部は野間裕美子さんピアノ演奏が開催が行われました。
博物館の荻原館長が、「このサロンコンサートは平成7年から開催され、今回で90回目となりました。博物館では3月に、相澤忠洋さんが収集した石器や土器などの考古資料39,370点が「相澤忠洋蒐集考古資料」として国登録有形文化財に、また8月に、国登録となった考古資料以外の歴史資料のバイクや自転車など5,601点を「相澤忠洋関係資料」として群馬県登録有形文化財として群馬県の登録制度開始後第1号となるなど、2つの記念すべきできごとがありました」と挨拶しました。
また、主催した「プレッソ・ムージカーレ」の田村稔さんは、「これまでのサロンコンサートでは、休憩にコーヒーやワインをお出ししてきましたが、残念ですがコロナ感染予防のためお出しできません」と、サロンのもう一つの楽しみが消えたことを残念そうに話しました。
ピアノと演奏者は客席と同じ高さ、しかも席の最前列からは2mほどの位置で、約100席が演奏者の前や左右左にも並びました。
現代音楽の作曲者・山邉光二さんは、2023年度武満徹作曲賞本選演奏会で武満徹作曲賞第2位を受賞した経歴を持ち、今回の会場をイメージして作曲した曲が初演されました。「聞き方は思い思いに、形のないものを楽しんで聞いていただけたらうれしい」と演奏前に話していました。『遠吠え・ピアノのオブリカートを伴う』の演奏は、奏者の姿の見えない場所からの犬やオオカミのようにクラリネットが大きく吠え、その遠吠えは少しずつ観客の方に移動します。ピアノに挑戦するかのように吠え続け、赤い奏者のドレスは後ろに前に舞い、観客は曲の生まれる瞬間を“目撃”しているようでした。
第二部はショパン作品の演奏で、「幻想即興曲」でお開きとなりました。
サロンコンサートが継続して開催されてきたのは博物館の特別な雰囲気、主催者の熱意、生の演奏会の魅力でしょうか。相澤さんが愛用したバイクとともに演奏を楽しんだ秋雨の夜でした。