熱中症!?体調不良者続出で中止に 〜市民グラウンドG大会 2024.9.17
9月7日(土)、約250人が参加してあすかグラウンドゴルフ場で開かれた第13回みどり市民グラウンドゴルフ大会では、熱中症の疑いでの体調不良者が続出して救急車が3台出動する事態となり、試合が急きょ中止になりました。後日再大会として実施することになりましたが、猛暑が常態化する今日、「8:00〜17:00」とするグラウンドゴルフ場の使用時間の見直しを求める声も聞かれます。
スポーツの秋、そんなイメージだったのでしょうか。9月7日(土)、第13回みどり市民グラウンドゴルフ大会があすかグラウンドゴルフ場で開かれ、笠懸地区のみならず大間々町や東町からも市民が集い、大々的に行われました。参加者は、須藤市長もプレーヤーとして加わり、総勢で250人ほどになりました。大会は人数の多さから、参加者を前班組と後班組に分け、ラウンドごとに入れ替わって試合を進め、3ラウンド24ホールを予定していました。
この日は、残暑が遠のき秋の気配が色濃くなってくるころとされる“白露”で、この時期によく似合う赤トンボもグラウンド上を数多く飛び交っていましたが、実際は気温が高く、参加者は「暑い、暑い」と口々に漏らし、秋のイメージとはだいぶかけ離れた状態となっていました。
大会では、前班組、後班組ともそれぞれ第1ラウンドを終え第2ラウンドに入り、前班組が2、3ホールを終えようとする10時40分ころ、突然意識を失い倒れるプレーヤーが出て救急車騒ぎとなり、試合は一時中断に。本部では、「大会は暑さのため2ラウンドで打ち切りにしようか」と検討が始まりました。一方、救急車の救命士が搬送手続きをしている最中に、新たに待機中の人にも体調を悪くした人が出て、追加の救急車騒動。さらに間もなくしてもう一人出て救急車は合計3台を呼ぶことになりました。これらを見守る人の中にも、救急車を呼ぶまでには至らなかったものの体調不良を訴える者が出ていたようです。すべてに熱中症が疑われています。
意識はあり、程度は軽いと思われますが、こうした経緯を経て、「この日の大会は中止。後日再大会」となりました。再大会は同じ組み合わせで行うようですが、この日には都合が悪かったが変更日なら参加できる人、あるいはその逆となる人の扱いをどうするか。保険や参加費、お弁当の手配などの問題も含めて解決すべき課題が後に残るようです。
アクシデントとはいえ、参加者からは、「せっかくホールインワンが出たのに残念だ」「第1ラウンドは全員が終わっているのだから、再試合は第2ラウンド目から再スタートとしてもらえないか」「今回はすべてが上手くいかなかったから再試合となって良かった」と悲喜こもごもの声が聞かれていました。
しかし、このアクシデントは「たまたま起こってしまったこと」だけとは言い難いようです。市のグラウンド使用ルールでは、「8:00〜17:00」が使用時間となっていて、熱中症の危険な時間帯となっています。利用者からは、「涼しいうちの朝6時半や7時から使えるようにできないか」「夏は午後7時になっても明るく、運動ができる。使用時間の延長を希望する」といった声が数年前から上がっていましたが、当局からはこうした意見に呼応する姿が見られていませんでした。
今回の大会は、9月に入り暑さもピークを越えつつある時期で、環境省からの熱中症警戒アラートも発せられていない日の不幸な出来事であり、大会運営自体に大きな瑕疵があったと、にわかに断定することはできません。しかし、グラウンド使用ルールの見直しがなされていれば、試合を午前と午後に分けるなどと、大会のあり方、選択肢が広がっていたものと思われます。「危険な暑さ」「災害級の暑さ」ということが叫ばれ、夏においてはほぼ常態化してきている中で、使用時間ルールの見直しは猶予無き急務です。歴史ある甲子園の高校野球でも午前と午後の2試合にするルール変更などが行われました。みどり市でも、命の危険を無視するかのごとくルールは早急に変えるべきで、今のルールに合理的妥当性は見られません。市民からは、「市のやることだから3、4回救急車騒ぎが起きなければ変わらない」といった諦めムードがでていましたが、今回は市が主催した事業中でのことです。この事件を重く受け止めて、二度と起きないよう早々の対応が欲しいものです。