信号未設置に不満の声続出 〜大間々世良田線BP整備 2023.6.27

9区公民館で行われた説明会。
X地点に信号が設置されず、横断が不可能に。(桐生土木事務所HP掲載の図を一部加工しています)

 桐生土木事務所は6月22日(木)午後7時から、みどり市笠懸町9区公民館で同区区民を対象に、現在工事が行われている主要地方道大間々世良田線バイパス整備について説明会を行いました。

 工事が行われている同バイパス整備について、これまで計画していた市道との交差点2か所のうち1か所について、警察が信号機の設置を認めないことから中央分離帯を設置し横断できなくすることの説明を行いました。説明会には地元住民ら22人が参加し、参加した住民からは、「土地の提供などで協力しているのに、地元が不便になるのは納得できない」「西側の水田の耕作者は東側の住民が多い。農耕車で国道50号やバイパスを通行して水田へ行かなければならず命がけだ」など、計画変更に対する不満の声が続出しました。

 土木事務所によると、当初は警察も信号機設置を認めていたので、令和2年5月の説明会では信号機のある交差点にすると説明していましたが、交差点の交通量が少ないことや隣接する信号機との距離が近いことを理由に警察が信号機の設置を認めなくなったということです。すでにこれまで市や行政区から信号機設置の要望を警察に出しているということですが、今のところ警察の方針は変わっていないということです。土木事務所は、計画どおり信号機設置を想定した交差点の形状で工事を進めるとしてしますが、「信号機が設置できない以上、安全のため仮設の分離帯を設置して横断できないようにするしかない。信号機が設置されたら交差点に戻す」「住民の声をしっかり受け止めたい」と、こちらも苦渋の表情でした。

 参加した市議の一人は、「市がしっかり周辺の整備計画を立て、信号機設置を働きかける必要がある」と市が積極的にかかわる必要性を強調していました。問題となっている交差点周辺は、バイパス工事に伴う不自然な道路形状やスーパーの進出などで渋滞が問題になっていて、今回の計画変更はさらに地域の住みづらさを増すことになりそうです。地域住民の利便性や安全性を犠牲にした道路整備や交通政策の見直しが求められます。

 

 

過去の記事indexへ