「渡良瀬幹線道路」北へ延びる 〜大間々世良田線バイパス 2023.1.31

国道50号から北の拡幅工事が進行中。
笠懸藪塚工区〜桐生土木広報資料より。(拡大する

 北関東自動車道の太田薮塚ICからみどり市笠懸町の西部を通り、大間々方面へつながる主要地方道大間々世良田線のバイパス「渡良瀬幹線道路」の笠懸藪塚工区のうち、国道50号以北部分の工事が現在行われています。令和5年度の完成予定です。

 渡良瀬幹線道路は、(主)大間々世良田線の混雑を解消するとともに太田薮塚ICへのアクセスを向上させることなどを目的にしています。笠懸藪塚工区は、(主)桐生伊勢崎線から計画中の「前橋笠懸道路」までの3.4km、車道4車線(片側2車線)と両側に幅3.5mの歩道がつく幅員22.75mの道路を整備します。すでに国道50号より南部分の2.5kmは平成30年3月に開通していて、現在行われているのは国道50号との交差点から北、「前橋笠懸道路」との立体交差点が予定されている地点までの0.9kmの区間です。今年度は道路を拡幅して歩道部分を作る工事を行い、本線部分の工事と完成は令和5年度ということです。

 工事現場は、道路の西側が水田、東側の多くが畑となっているため、岡登用水や大間々用水の水路や管路の移設なども行われていて、多くの工事用重機が働いているとともに、通行止め・う回路などの標識が目立っています。また、道路整備では信号機がつく交差点以外は中央分離帯を設けたいというのが警察の考えのようで、「遠回りしないと自分の家や田んぼに行けなくなってしまうのだろうか」と心配する近隣の住民の声も聞かれます。

 桐生土木事務所では、この工事区間の北へつづく大間々町桐原の国道353号まで新里笠懸工区(4.13km、事業期間令和4年度〜11年度)の測量・設計を今年度行っていて、3月には笠懸・大間々・新里の3か所で住民説明会を行う予定とのことです。

変わる地域の風景

 そういえば数年前のことになりますが、大田んぼで大きな望遠レンズのついたカメラを設置し、双眼鏡で何やら調べている人がいました。「何を調べているのですか」と尋ねたら、「道路計画のための環境アセスメントの一環として野鳥を調べている」とのことでした。「この辺にはオオタカ(だったかな?)が生息している」とも話していました。まだ田んぼや畑が残っているとはいえ、この辺りも昔の農村風景とはずいぶん様変わりしてきました。これからもまだまだ変わっていくのでしょうね。