大間々駅・阿左美駅間で路線バスの実証実験始まる 2023.1.24
![]() |
霧雨の中、大間々駅からバスに乗り込みました。 |
![]() |
笠懸庁舎では意見交換が行われました。 |
みどり市は1月15日(日)から大間々・笠懸地区内の駅や病院、市役所庁舎などを結ぶ路線バスの実証運行を開始し、1月16日(月)には試乗体験会が行われました。
みどり市の大間々地区と笠懸地区は、これまで乗りたいバス停(地区内に約230か所)から降りたいバス停を電話で事前に予約するデマンド方式の乗り合いバス「電話でバス」を運行しています。しかし、利用者からは、午前中は病院への通院等のため利用が集中し予約が取りづらいということや、希望した時間に乗れないなどの声が多く出されていたことから、「電話でバス」を補完するものとして大間々・笠懸の主要施設を循環する路線バスの実証運行を始めたものです。
期間は1月15日(日)から3月31日(金)まで、大間々駅から阿左美駅まで11か所のバス停を1日5往復運行します。料金は1回100円。路線バスの実証運行とともに、「電話でバス」の運行時間延長の実証運行も行います(詳細はこちら)。市ではこの実証期間中に市民に乗ってもらって意見を聞きたいとしていて、1月16日(月)に路線バスの試乗体験会が行われました。
午前9時に大間々駅前に集合した須藤昭男みどり市長や市担当職員、市民ら合わせて20人がこの日の第2便9:26発のバスに乗り込みました。バスは座席数14、定員35人の小型低床バスで、東地区の路線バスの予備車をこれに充てているということです。大間々駅を出発し、大間々庁舎、7丁目東、赤城駅、恵愛堂病院、さくらもーるを経由して笠懸庁舎に9:58、時間通りに到着しました。
笠懸庁舎に到着後は会議室に集まり、参加した市民らから乗車した感想や公共交通に関する要望等を出してもらいました。参加者からは、「足が悪くなった時もステップが低いと乗りやすい」「ベビーカーや車いすにも対応してほしい」「東地区の人も使いやすいようにしてほしい」「コースは良いので増便してほしい」などの意見が出されました。市の担当者は、「公共交通の問題は市の最重要課題と考えている。実証期間中に市民の声を聞きながら本格運行について検討していきたい」と話しました。意見交換会終了後、参加者らは笠懸庁舎10:54発のバスに乗車して大間々駅に戻り、解散になりました。
みんなが住みやすい社会には何が必要?
みどり市では平成18年3月の合併後、笠懸地区では文化ホールから東邦病院や岩宿駅を通り、大間々地区の赤城駅や大間々駅をつなぐ路線バスが運行を開始しましたが、このバスを利用できる地域が限られることや利用者数が少ないことなどから、3年後の平成21年3月から大間々・笠懸地区はデマンド方式の現在の「電話でバス」に変更されました。地方の公共交通をどうするかはどこでも大きな課題になっていて、最近では利用者の少ない鉄道区間の存続問題が大きく報道され注目されています。車優先の社会、経済優先の社会を見直し、地球の環境も視野に入れた本当に住みやすい地域とは何なのか、そんなことにも一人ひとりの市民が関心を持っていく必要がありそうです。
⇒大間々・笠懸循環路線バス運行開始に伴う体験乗車についてバス(チラシ) (PDF)