市に整備方針案を提出 〜岩宿駅周辺まちづくりワークショップ 2022.11.29

森田教授が須藤市長に整備方針案を手渡す。

 岩宿駅を核とした総合的なまちづくりプランの策定に向けて、地域住民と前橋工科大学の学生や建設技術研究所などで進めてきた「岩宿駅周辺まちづくりワークショップ」の最終回(4回目)が11月24日(木)、笠懸公民館で開かれました。

 冒頭、前橋工科大学の森田哲夫教授から須藤昭男みどり市長に整備方針案が手渡されました。須藤市長は、「駅周辺の課題、駅前のにぎわいなど、ワークショップの案を楽しみにしている。提案に基づきながら整備方針が決まっていく」と述べました。これについて、「4回目が終了する前に案として提出されるのはおかしい」との意見が市民から出されました。森田教授は、「4回目の内容も報告する」と話し、検討作業に移りました。

 まちづくり案として提案されたのは、「ほっと×沼(ぬま)る×岩宿」がキーワードとして提案されましたが、「沼る」については、「意味がわからない。沼という言葉のイメージはあまり良くないので再考が必要」という意見も出されました。具体的整備計画としては、岩宿駅北口の県道整備を短期の計画として、駅へのアプローチを100mほど東に移動した「T字路案」と、現在の十字路と駅舎の間をロータリーや駐車スペースとする「十字路案」が出されました。ともに駐車場や駐輪場駐輪場などが十分に確保されたものとなっています。

 しかし、これまでのワークショップで出された意見の中には、「橋上駅舎として南口の利便性を向上させるべき」といった旨の意見も出されていましたが、これらは中期計画になっています。そのため、中期計画に着手した場合、北口の再工事の可能性も否定できないようです。

周辺のまちづくりはどこへいったのか

 そもそもこのワークショップは、「岩宿駅を核とした総合的まちづくりを協議する」として委員を招集したわけですが、まちづくりに関しては「ほっと×沼(ぬま)る×岩宿」という抽象的なイメージを示したのみで、具体的な提案は駅北口の道路計画の協議となりました。駅前整備に関しては、以前にも地元住民を対象に説明会を開催しましたが、このときは地元住民から大きな反対にあい、その後は協議が進んでいなかったという経緯もあります。

 市民の意見は全体の取りまとめを担当する建設技術研究所とみどり市で精査してとりまとめることになりますが、森田教授は、「多く出された意見を一つにとりまとめていく」と話しており、多様な市民の意見を両論併記とすることができるのかが最終的な報告書の注目ポイントにもなりそうです。