トウモロコシは採りたてが一番、収穫が楽しみです 2022.5.17

列ごとに名札が立つトウモロコシ畑。

 みどり市立笠懸中学校の体育館のすぐ南、道路脇のトウモロコシ畑に手書きで書かれた立札20数本が列ごとに立っています。名字だけのもの、名前だけのもの、企業名のものや子どもが書いたと思える札もあります。

 畑の持ち主は、道の反対側で畜産を営む金子登士男さんです。「以前は別の場所で行っていましたが、この場所も数年になります。今年は希望者が5人増えました」と、牛に餌をやりながら話してくれました。

 トウモロコシは種まきと収穫はそれぞれ個々に行い、その際におよその収穫の時期を告げているそうです。日常の管理は金子さんが行っています。畑はトウモロコシが10cmほど伸びたところ。金子さんから手伝いを頼まれたという木村恵一さん夫妻が、運搬車に大型の農業用消毒機を乗せ、「今年はどこでも気候の影響なのか、種のせいなのかトウモロコシの芽が出ないのが多い」と、消毒をしながら指さして教えてくれました。

 トウモロコシは収穫した瞬間から味が落ちていくと言われ、鮮度がとても大事です。店頭には生で出回らないベビーコーンの収穫をしている人もいるそうです。自分で収穫してすぐ食べられるというのは最高です。

 「みずみずしく甘いトウモロコシ」を知る地域の人たちは、この環境に感謝しながら、「毎年食べていたい」と収穫体験の希望者が増えているようです。種をまいた日から収穫の日までの“期待感”、多くの人が大空の下で収穫体験して食べる“喜びの共有”、畑の管理する人と体験希望者が互いに顔と顔が知れて感謝の言葉を互いに交わす“人と人との関わり”が、地域に楽しみと親しみを生みだしています。