感染者急増で文化祭どうなる? 〜第1回実行委員会開く 2021.8.3

部屋を分かれて行われた文化祭実行委員会。

 新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず新規感染者が全国で過去最多を更新し、群馬県内でも急激に感染者が増えています。こうした状況の中で「今年度の文化祭は開けるのか、開くとしたらその方法はどうか」を主な議題にして、令和3年度笠懸地域文化祭第1回実行委員会が7月28日(水)、笠懸公民館で開かれました。

 文化祭への参加申し込みは、展示部門が30団体、イベント部門が9団体、ステージ部門が37団体で合計76団体。これらの団体が一堂に会して開くのが原則の実行委員会ですが、蜜になるのを避けるために今回は部門ごとに部屋を分かれて、ZOOMを使ってのビデオ会議となりました。

 会議では、冒頭のあいさつで中山公民館長は、「昨年はコロナ禍で中止となりましたが、今年度は方法を模索してなんとか開催にこぎつけたい。この状況下では感染対策が重要なキーワードとなる」と話し、事務局からは、「今回は来客を集めることを抑え、団体や個人の活動成果の発表機会と捉えたい。このためポスターの掲載や新聞チラシを中止する。飲食物販売の模擬店も中止とする」と開催目的の見直しに至る話もされました。

 協議では、実行委員長に高野富由美さんが選出され、その後、展示、イベント、ステージと部門に分かれて、開催時期や開催方法などについて話し合われました。

 開催時期については、公民館がワクチン接種の会場となっていて12月までは使えない見通しであることから、展示、模擬店、体験は12月11日(土)・12日(日)に行い、ステージは当初の通り10月16日(土)・17日(日)に行う“分割開催案”と、パルが3月19日(土)・20日(日)以外には空いていないことから全体を3月まで延期するとする”全体延期案”、さらに今年度も文化祭を中止とする”開催見送り案”の3案が事務局から示され、協議に入りました。

 それぞれの協議の結果は、ステージ部門が分割開催案を推し、イベント部門は意見が割れ、展示部門は開催見送り案が多数を占めました。しかし学校関係などやりたいとする団体がある以上展示部門すべてを不参加とする訳にもいかず、中止を求める団体だけが参加を辞退することとなりました。連合会など即決できない団体もあり参加団体数は不確定となりましたが、今年度はかなり規模が縮小されそうです。さらに団体間では複雑な事情もあって開催方法はにわかには意見の一致を見出せず、今後正副実行委員長や企画広報部員などによる代表者会議を開いてさらに協議をしていくことになりました。現段階では、公民館が使えないのならパルのリハーサル室やアートギャラリー、会議室などが使えないかなど様々な案を出し合って検討中とのことです。

 新型コロナという見えない敵に公民館も利用者も翻弄され支配され苦しめられていますが、多くの人たちで知恵を出し合って何とかこれを乗り切ってほしいものです。

 まだまだ実行委員会の苦悩は続いていきますが、一方で県内の新型コロナ感染者が急増しており、公民館がいつまた閉じられるか見通しは立っていません。閉館の危機と隣り合わせの実行委員会がどうこれからを先読みをし、開催の時期をどう決めていくのか、手腕が問われています。