やっと1輪が開花! 岩宿古代の里の古代ハス 2021.7.6
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雨の中、やっと1輪が開花しました。 |
岩宿古代の里にあるハス池で、7月になるのを待っていたようにしてやっと古代ハス(大賀ハス)が開花しました。
花は7月1日(木)に雨の中で1輪だけひっそりと咲きだしました。とはいってもピンクの花びらは外側だけが開いたものの中心部分は固く閉じたままです。雄蕊も雌蕊も見えません。この状態を開花と呼んでよいものか若干躊躇を覚えますが、やっと外側の花びらが開いたので”開花”としてお知らせします。端正、優雅、神秘的、そんな浮世離れした美しさを求めるには、まだ少々時間がかかるようですが、まず一報です。
今年は例年より大幅に遅れての開花でした。3年前は6月10日でしたが、最近は開花時期が遅くなる傾向にあるようで、昨年は6月21日、今年はそれよりさらに10日も遅れての開花です。開花が遅れる原因について岩宿博物館に聞いてみると、「開花は年により多少の遅早がつきもの。ですが、ここのハス池では根が混みすぎていることとアメリカザリガニが大量に生息していることの2点が影響して開花が遅れたと考えられます」と話していました。
「根の間引きについては数年前からの課題となっているが人手不足で手が付けられないでいる」とのこと、外来種アメリカザリガニについては、「池に穴をあけ漏水させ、ハスの新芽をハサミで切ってしまう厄介者。春と秋には繁殖期を迎え大量の卵を産むので駆除が追い付かない」とのことで、どちらもお手上げ状態のようです。他県では、来園者にバケツとエサ、釣竿を無料で貸し与えて釣ってもらう活動をしていて、親子連れなどに人気の事業となって一定の成果を上げているとの話も聞きます。岩宿博物館でも検討の余地がありそうです。
ハスの花は、コロナ禍と梅雨空で塞ぎそうな気分を、優美な姿で癒してくれます。NHKの朝ドラ『おかえりモネ』では、カメラが趣味のトムさんが会心の1枚をみんなに披露してました。ハスの花には蜜がないので、花の香りで昆虫をお引き寄せているそうで、顔を近づけてみるとふんわりと甘い上品な良い香りがするそうです。遠くから見ても近寄っても楽しめるハスの花、大事にしたいものですね。