【投稿】天下に誇れる自校給食をなくさないで 2021.6.8

 

 『Webタイムス第94号』に投稿されていた「学校給食、自校方式の良さを見直して」を読みました。この訴えに私も同じことを考えていました。まったく同感です。「笠懸で誇れるものってなあに?」という質問があったら、私は迷いなく「自校給食!」と答えます。それほど笠懸の給食はおいしくて、しかも温かさがいっぱいなのです。

 私の子どもたちも孫たちもその給食で育ち、口をそろえて「給食はおいしかった」と言います。他市に転勤された先生方も「笠懸の給食は本当においしかった」と言われていると聞いています。

 給食調理員さんたちが心を込めて作ってくださった、それはそれはおいしい給食。もちろん給食センターの調理員さんたちも一生懸命作ってくださっていることは同じだと思います。では何が違うのかというと、投稿者の言われるようにでき立ての温かい給食が食べられること、そして調理する姿が身近で見え、調理員さんたちと会話ができる最高の条件があるのです。知り合いの調理員さんが、「おばさん、今日の給食おいしかったよ」「おじさん、ごちそうさまでした」「ぼく、嫌いな椎茸食べられたよ」「お母さんが作り方教えてもらってきてと言ったんだよ」などなど、子どもたちが声をかけてくれるのでやりがいがあると言っていました。調理している姿が見え、音が聞こえ、おいしい匂いが漂い、会話ができ、しかも作り立ての温かい食事ができるって、これこそ天下に誇れる食育としての給食です。

 知り合いの退職された調理員さんから聞いた話ですが、道路を歩いていると地域のある消防団員の方から「学校の調理員さんですよね」と声をかけられたことがあったそうです。そして、「自分は調理員さんたちのおいしい給食のおかげで嫌いな野菜もおいしく食べ、こんなに大きくなりました。今、消防団員として人の役に立つ仕事を頑張っています。本当にありがとうございました」とお礼を言われ、涙があふれたと言うのです。ただ栄養を摂るだけではない、人の心を育てる自校給食ならではのできごとです。

 投稿者が心配されたように、前橋に続き先日は高崎でも給食センターの調理員さんにコロナ陽性者が出たということで市内全校の給食がストップしました。自校給食なら1校だけなので対応も可能だと思います。笠懸だけが自校給食ではとか、給食センターで一括して作れば費用が抑えられるとか、そういう合理的な考えではなく、自校給食の意義をもう一度考え直していただきたいと思います。私の周りの人たちも皆自校給食を存続したいと願っています。新しい学校の建築はどんどん進んでいますが、ぜひもう一度検討していただきたいと思います

食育としての給食を大切にしたい1市民(笠懸在住)