“ワクチン接種の予約終了?次はいつ?” 医院でも不安の声 2021.5.11
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「集団接種の今回の予約受付は終了」(みどり市ホームページから。拡大) |
みどり市の新型コロナワクチン接種の予約は4月19日(月)から開始されました。集団接種の予約をした人たちからは、接種コールセンターに朝から電話をかけ続けてやっと取れたという声が聞こえてきました。かかりつけの開業医等でも接種予約が開始されましたが、ほとんどが電話予約不可のため、19日は早朝から予約を求める人たちが市内の各医院に詰めかけていました。
開業医との電話での応答で、「接種は予約した順番どおりではありませんので、次回の診察時に申し込んでください」との回答をもらっていた人たちもいて、その人たちが翌週、「予約だけはしておきたい」と受診にでかけると、びっくりする事態が待っていました。受付で“予約受付終了”が告げられたのです。電話での回答を持ち出しても、「今後のワクチン供給がどうなるか全く分からないので」と繰り返されるばかり。受付の女性も次々に訪れる接種希望者に同じ説明を繰り返していて、疲れきっているようにも見えました。
この高齢者は何も知らず予約のために医院を訪れましたが、市のホームページにはいつからか“予約受付終了”の告知が載っていたのです。市内でようやく集団接種が始まった矢先のことで、市のホームページを次の順にたどると当該の記述にたどり着きます。
【健康福祉】→【新型コロナウイルス感染症関連情報】→【新型コロナウイルスワクチンの接種】→【新型コロナウイルスワクチンの接種について】のページの見出し「接種予約について」のところです。(【トップページ】の【新型コロナウイルス感染症関連情報】からもたどれます。
75歳以上のワクチンの集団接種の今回の予約受付は終了しました。
今後の予約及び接種の予定は、決定次第お知らせします。
各医療機関においても、現時点におけるワクチン供給量が少なく今後の供給状況が未確定 であるため予約が取りにくい状況です。また、問い合わせの時期については、5月下旬以降と していただくようお願いします。
市民の皆さんのご理解とご協力をお願いします。
この情報は市の防災・防犯情報のメール配信サービスに登録している人たちにも配信されています。しかし、デジタル技術に不慣れな高齢者は圧倒的に多数で、その人たちは病院の窓口で、呆然と立ちすくむしかありませんでした。「予約はできない。今後の予定はわからない」「問い合わせは5月下旬以降にせよ」「群馬県はステージ4になった」。今後の不安がどっと押し寄せてきます。
接種ができる指定保健医療機関へは、もう少し長文ながらほぼ同趣旨の連絡が入っており、病院側もこの事態に苦慮しています。「入ってくるワクチンが絶対的に少ない、そして今後の見通しが全く分からない。情報がとれない。その状況で通常の診察と並行してワクチン接種とその問い合わせに対応しなければならない」。開業医のこんな声が聞こえてきます。
地域へのていねいな情報提供を
ワクチンの供給量が絶対的に少ない。これが一番の問題で、政府が解決すべき課題です。供給が見通せない中、市当局も対応に苦慮していることは想像に難くありませんが、このような事態だからこそ、地元医師会と情報を共有して、一致した施策の下に地域へのていねいな情報提供を心掛けてもらいたいものです。