新型コロナウイルスのワクチン接種、みどり市では 2021.3.23

みどり市でもワクチン接種の準備が進みます。
最近家庭に配布されたお知らせ。

 新型コロナウイルスワクチンの接種は、「国の指示のもと、都道府県の協力により、市町村で予防接種を実施」となっています。みどり市ではどのように準備が進められているのか調べてみました。

 予防接種の実施は、対象者が16歳以上のため、大規模な接種体制と速やかな流通体制の整備が必要です。現在、国は欧米の3社(ファイザー社、アストラゼネガ社、モデルナ社)との契約で1億7,000万人分のワクチンを確保していますが、国内への供給は段階的であるため、限られた量を有効に使い重症化や感染拡大を抑えるため、国は接種の優先順位を設定しています(@医療従事者、A65歳以上の高齢者(昭和32年4月1日以前生まれ)、B基礎疾患のある人と高齢者施設従事者、Cそれ以外の16歳以上の住民)。

 県内でも医療体制を安定させる方向で、医療施設の従事者、救急隊員や保健所職員など新型コロナの対応に当たる職種の人たちへの優先接種が始められています。国は、最も早い対象の高齢者に4月12日に接種を始める方針を示しています。

 群馬県内の高齢者は約58万人。国から配分のワクチンは4月にファイザー社ワクチン1万725人分(22箱)が予定されていいます。

高齢者への接種は4月最終週から

 みどり市保健福祉部健康管理課の新型コロナウイルス対策室によると、市内の高齢者(65歳以上)は1万5,500人で、ワクチンは4月第4週に先行配布分1箱約500人分と4月26日に全国の市町村への均等配布分約500人分の計約1000人分が移送されますが、接種については4月最後の週から始める予定ということです。

 限られたワクチンを無駄にしないために対象者や場所については検討・調整中としていて、今後もワクチンの供給は段階的であること、ディ―プフリーザーからの取り出し後5日以内に接種を完了する必要があること、バイアル1本で6回接種が可能のため接種対象者の調整を必要とすること、ひとりが2回の摂取でコロナの感染症の発症を予防できるため2回接種の日程調整・人数調整、医師や医療スタッフ・その他のスタッフの人員確保、会場の確保などの課題があります。

 市では、国の接種券に接種案内チラシや予診票、ワクチン説明書を同封して、4月中旬から随時発送する予定で、ワクチン配分の見込みにより対象者選定と場所の設定を行うとしています。

 なお、接種が受けられる場所は原則住所地の接種会場で、接種費用は無料、予約方法は電話やインターネットで日時・場所を予約してもらうことにしています。また、接種は強制ではないので接種に同意がある場合に行われます。(詳しくは、今後送付される接種案内チラシに掲載されます)

 桐生市は3月15日に、医師が常駐し健康観察を行える環境にある市内介護老人施設の入所者に対し、施設側の医師らが施設で行う施設接種を先行しました。また、高崎市や前橋市などでも高齢者施設の入所者等の優先接種を決めています。

 ファイザー社のワクチンは、マイナス70度以下で保管するための「ディ―プフリーザー」が必要です。みどり市では、国から供給されたディ―プフリーザーは「基本型接種施設」である恵愛堂病院に配置されています。ここから冷蔵で「連携型接種病院」(医療従事者接種)の東邦病院や療育センターきぼう、みどり病院に、「サテライト型接種施設」(住民への接種、高齢者施設入所への接種)にワクチンが移送されます。

 国は、全国の高齢者約3,600万人の供給完了時期を6月末としています。

新型コロナワクチンの特性
  ファイザー社 アストラゼネカ社 モデルナ社
規模 1.44億回分 1.2億回分 5千万回分
接種回数 2回(21日間隔) 2回(28日間隔) 2回(28日間隔)
保管温度 -70℃以下 2〜8℃ -20℃
1バイアルの単位 6回分 10回分 10回分
最小流通単位 195バイアル
(1,170回接種分)
10バイアル(100回接種分)
※供給当初300万バイアル分
2バイアル(20回接種分)
※残り900万バイアル分
10バイアル
(100回接種分)
※国が契約を結ぶアストラゼネカ・モデルナの2社は、厚生労働省に薬事承認の申請中です。