笠懸地域文化祭も中止に 〜申込団体による話し合いで結論 2020.7.28

部門ごとに行われて話し合いを行う。

 新型コロナウィルスの影響で開催が危ぶまれていた「令和2年度笠懸地域文化祭」、開催の可否を問う参加団体の集まりが7月21日(火)に笠懸公民館で開かれました。参加団体は、展示、イベント、ステージの部門別に分かれて部会を行い、今年度の開催の可否について意見を出し合いました。本来ならば実行委員会が組織され、一堂に会して話し合われる手順ですが、“コロナ禍での密を避ける”との理由で全体会を略して行われたものです。

 部会での話し合いに先立ち、公民館側から文化祭の参加申込状況や開催の見通しなどについて説明がありました。今年度の参加申込数は展示部26団体、イベント部9団体、ステージ部37団体で、合計では72団体にとどまり、コロナウィルスの影響からか昨年の100団体より大幅に規模が小さくなっているとのことです。開催については、「公民館として1,000人規模の来場者管理や感染対策の徹底をすることが困難であり、今年度の開催は難しいと考えている」との見方が示されたほか、開催する場合でも、@1日限りでの開催とする、A来場者も含め常時マスクの着用する、B体調のチェックや健康状態報告書の記入を徹底する、C密を避けるため公民館内の定員は300人、文化ホールは180人と定め、入場制限を行う、D参加団体からは3名以上の運営協力員を出していただき感染防止対策や各部屋の管理などを行う、Eステ−ジでは団体の出演時間が例年より5分短い10分以内とする、F舞台上の定員はダンスや舞踊で10人、楽器演奏や合唱では20人以内とする、などとかなり細部にわたって厳しい条件が示されました。

 この日の話し合いに出席したのは、展示15団体、イベント7団体、ステージ22団体で、それぞれに部長・副部長を選出したのち文化祭開催の可否について話し合いが持たれました。ステージ部門では「せっかくなのでできればやりたい」とする意見がある程度あったものの、他の部門では「中止を希望する」「開催なら参加を辞退する」とする意見でほぼ占められていました。

 最終的結論は、部会後に開かれた部長副部長らによる代表者会議に委ねられ、各部会での意見を持ち寄って協議され、協議結果は、「今年度の文化祭は中止」との結論に至りました。代表者会議での結論を受けて、公民館では早々のうちに全参加団体に中止の通知を出すとしています。

 参加募集の開始以後、県や国では警戒度を下げてきていたことから、サークルによっては「やれるかも」と期待する向きもあったようですが、ここにきて県内でも連日のように複数の感染者が報告されるなど感染拡大が報道されるようになって、参加を希望していた団体も“自粛”に傾いていったようです。

 日々状況が変化する感染症報道にうんざりしたのか、部会に出席した団体からは、「揺れ動く公民館が早く落ち着きを取り戻してほしい」と嘆息に近い声が聞こえていました。