学校給食提供方式をめぐって混乱 〜みどり市6月議会 2020.7.7

 

 6月1日に開会した令和2年みどり市議会第2回定例会(6月議会)は、当初18日までだった会期を7日間延長したものの、教育委員の任命に関する同意案件を日程の最後に送る順序変更を行い、最終的には午後5時をもって自然閉会となって、教育委員の任命に関する同意案を審議未了で廃案にするという、何ともぎくしゃくしたものとなりました。

 これは、新設の笠懸西小学校の学校給食提供方式を自校方式とするとした3月議会での付帯決議に対して、当局から納得のいく説明や相談がないことに議会の主流を占める会派が反発したもので、それが今回の教育委員の同意案件の審議をせずに廃案につながったとみられます。

 議員の一人から、この案件を審議未了にせず、審議して採決するよう求める緊急動議が出されましたが、採決に賛同したのは7人で、10人が採決に反対して動議は否決されました。議会はそのまま暫時休憩となり、休憩中に午後5時を回り、「午後5時をもって6月定例会は閉会しました」との庁舎放送で議会は閉会となりました。

 議会(議員)の大きな責務は、市から付託された議案を慎重に審議して、市民を代表して表決していくことにあります。7日間の会期延長を行いながら、本会議は最終日を除き休会で、最終日も会派代表者会議や議運、全協、休憩をなどで本会議時間を十分に確保せず、時間切れで事案を廃案にするというのは議会としての職務を全うしているとは思えません。

 その後、7月3日(金)に臨時議会が開かれ、先の定例会で廃案となった教育委員の同意案件が可決され、社会福祉法人チハヤ会に勤務する石戸悦史氏(みどり市笠懸町在住、50歳)が新しい教育委員に任命されました。

 教育委員は無事に任命されましたが、これを取り引き材料のように扱った議会運営は批判されてもしかたありません。この一連の過程で何が問題で、それがどう解決されたのかも明らかにされていません。議会運営の公明性が問われています。