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縁から等幅で革の表面を荒らすのが、ぎんすりの主な機能ですが、縁を削らずに少し内側だけを荒らす事もできますし、広い面をベタで荒らす事もできます。
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最も基本的な使い方です。刃をどの程度出すかによって幅が変わります。画像の広い方の幅は約6ミリ幅で荒らしたものです。幅の狭いほうは1ミリよりもわずかに広い程度です。狭めでも広めでも、安定して簡単に荒らす事が可能です。
ぎんすりは、腰のあるヌメ系の革で快適に使うことのできる道具です。袋物用のように柔らかい革や、表面の塗装のあまりきついものでは、使いにくくなる場
合があります。また、床を磨いて仕上げた面や裏用の革を貼った面にもお使いいただけますが、やはり繊維の締りがよくない場合には使いにくい事があります。
これは、ぎんすりという道具の特性でありまして、どんな革にも適しているという万能の道具ではありませんが、レザークラフトで使われることの多い、上質な
ヌメ系の革などには適している道具です。
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刃物や道具加工に慣れている人以外は安易に行わないでいただきたいのですが、カッターの刃に手を加えて使うこともで
きます。上の画像では先端5ミリを残して、段を付けるように刃を削っています。右端の刃の先端の三角形に尖った部分も垂直に削りました。この刃を取り付け
た状態と使い方は下記の通りになります。
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刃を加工したことで、革の縁から3ミリほどの幅は削られること無くそのままで、その内側を約5ミリ幅で荒らすことができます。このような使い方が必要になることは少ないかもしれませんが、使い方の一つの例です。
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刃全体をぎんすりの先端から出した状態で固定すると、広い幅をベタに荒らすこともできます。刃をしっかり固定して、
使うときに力を入れ過ぎない限りは、この取り付け方で問題はありませんが、刃をこの位置で固定した場合の固定力はやや弱いものになります。お使いになる時
には、力の加減に注意してください。
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ぎんすりの尖端を切断したこの形だと、刃の固定力は高くなります。固定用のネジの近くで刃が固定されるので、刃がしっかりと固定されます。
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最後の画像は、磨いた床面にぎんすりを使った様子です。このように、磨いた床面にもぎんすりを使うことができま
すし、裏貼りに革を貼った場合などにもお使いいただくことができます。やはり革質に使用感が左右されますので、必ず快適に使うことができるというわけでは
ありませんが、革の表から裏まで使えそうなところでお試しいただければ、利用範囲も広がるものと思います。ご愛用ください。
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