萱場 カ号観測機 1型   1/48                            

作 小幡 孝


萱場 カ号観測機 1型 とはどんな機体ですか?
初飛行は1941年で、旧日本陸軍機です。弾着観測を目的としました。後に海軍も哨戒用に運用しました。ケレット KD-1A(1939年(昭和14年)8月にアメリカから1機輸入)を復元したのが原型試作機になります。1型が空冷V型エンジン、2型が空冷星型エンジン搭載機で、計98機(エンジンなし機体30機)程度製造されました。陸軍は空母での運用も検討し、実際に改修空母あきつ丸を完成させ1943年に発着艦を成功させたが、三式指揮連絡機に変更されました。カ号の名称は、萱場の”カ”ではなく回転翼の”カ”と云われ、後にカ号作戦名と区別するためオートジャイロの”オ”から”オ号観測機”と改称されました。

作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
作ろうと思った動機としてはB52で大型機に苦労した後で、本機はめずらしい機体であり小型なので製作しました。こだわったところは鋼管布張り感の再現です。

良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
鋼管布張りの再現に拘ったが、つなぎ目をごまかす内貼りが、かえって目立ってしまった。回転翼は、実機では折りたたみ構造だが素材の制約で強度が保てず差し込み式にしてしまいました。実機には昇降舵が無いことが後で分かったが、模型には印刷してしまいました。

その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。
前作のB-52が大型機だったので、とにかく機体が小さ過ぎて戸惑いました。詳細な資料が乏しく、脚の構造を調べるのに苦労した。星型エンジンの2型を続けて製作しようと考えていたが、未だに作っていません。

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