九六式夜間水上偵察機    1/150

作 渡辺 守   登場 2018年11月


九六式夜間水上偵察機、どんな機体ですか?
第2次世界大戦の日本海軍の夜間偵察機で、試作機を含め15機しか作られませんでした。水雷戦隊の旗艦である『川内』型軽巡洋艦に搭載されましたが、写真では『川内』以外確認されません。昭和12年までは九五水偵が使われ、14年には九八夜偵が使われていますので、昭和13年ごろに使われたようです。また、『川内』型には、他に『那珂』、『神通』がありますが、『那珂』は昭和13年には、水雷戦隊をはなれているので(14年に復帰)九六夜偵は使われなかったとおもわれます。


作ろうと思った動機や、特にこだわって作ったところをお聞かせください。
水偵シリーズの一環として始めました。また、「日本の飛行艇」光人社に詳しい資料が載っていたのも作るきっかけになりました。コクピット内部の資料が豊富だったので、しっかり作り込んだのですが、風防が開けられなくて、まったくみえません


良く出来たところ、逆に出来栄えに不満なところはありますか?
今回初めて、翼を折りたたんだ状態のものを作りました。じつは、そのまま折りたたんだ状態で組んだところ、翼間支柱と水平尾翼が干渉してしまい、支柱の位置をいじっています。色については、最近貴重な資料を発見して、それに則っています。
機体:緑黒色艶消(機体全部)
木製プロペラ:漆黒、翼端金張
冷却水菅:濃青



その他、感想やエピソードなどがありましたらお聞かせください。一機はカタパルト(呉式二号三型:川内搭載機)に載せたのですが、資料によると滑走台とのバランスが悪く(おじぎをしそう)重心位置ギリギリで乗っているような感じです。また、もう一機の機体(翼折り畳み状態:神通搭載機)はドリーに載せたのですが、こちらは重心がかなり後ろにきてしまうので、ドリーはかなり大きなものとなりました。どうも、普段はカタパルトの上では、翼を折りたたんだ状態で運用していたように思えます。

(合成写真)



○モデルデータ
機体名:九六式夜間水上偵察機
縮尺: 1/150 
材料: ポリエステル樹脂
製作期間:制作開始:2010年11月 完成:2018年10月30日:11月13日

参考資料:「日本の飛行艇」 野原茂 光人社
       「日本海軍艦艇写真集ー15」 軽巡 川内型・阿賀野型・大淀・香取型 光人社


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