どんな文章を読むか  3/26
 五十路を過ぎると、この先自分のやれることには能力的にも時間的にも限界があるというのが次第に見えてくるものです。もっとも、若いころ無限だったかというとそうではなく、有限であることに気づかなかっただけに過ぎないのですが。
 読書もその一つで、これからは読む本を限定していった方がいいことがわかってきます。時間の無駄遣いをしたくないので。……というほど読書家ではないのですが。フィクションは当たり外れがあるので、よけい疎遠になっていますね。ノンフィクションについて言うと、ぼくはここ数年、次のような文章は読む価値なしと判断しています。
1)ものごとを
妙に単純化して分かりやすくした文章
2)きめつけで語る、謙虚さのない文章
3)改行だらけでページ数を稼いでいる文章
4)いわゆる癒し系・スピリチュアル系の文章

5)最近多い、キャッチコピーふうタイトルの新書
 他にもありそうですが、ざっとこんなところかな。 あと、ベストセラーも自分の目で確かめて。しかしそんなふうに限定していっても、読みたい本がまだまだあるというのは、なんだかとってもうれしいことです。

Starting Over  3/22
 今朝、久しぶりに走りました。
5km余り実は今週の始め、
息子と一緒に早朝ウォーキングを始めたのですが、昨日から息子は妻の郷里に帰っているので、今朝はぼく一人。よし、それなら最初から最後まで走ろうと思ったのです。
 こういうことをすると、家族からは年寄りの冷や水だと心配されるのですが、ウォーキングの方は日ごろからやっているし、家の中でも足腰は鍛えているのです。家族はそれを見ていないから、根拠なく案じているだけさ。
 折しも今日はぼくの誕生日で、52歳になりました。こんなふうに数字を書くと自分のこととはとても思えません。おそらくこれからも毎年そう感じるのだろうなあ。
 さて、息子と朝一緒に歩こうと思い立ったきっかけは、息子が今年高校入試に失敗したことです。これから一年間どうするかを考えていく中で、体力も知力も精神力をバランスよく延ばすためには日々の生活にメリハリをつける必要があると思いました。
 上の娘も浪人が決まったし、新年度はぼくの家族全員にとって忍耐の年になります。でもそれは同時に、Starting Over
(再出発)元年なのだとも思っています。

皆勤賞  3/18
 おとといの日曜は、娘の卒業式でした。途中あれこれありながらも、3年間皆勤で無事学業を終えました。ぼく自身は皆勤などしたことがないので、その点は立派なものです。
 皆勤というのは無遅刻無欠席だけでなく、無欠課、無早退(こんな言い方あるのかな?)という結構厳しい条件なのです。娘は3年の途中から意識し始めてましたが、去年の12月に突然、授業を受けている最中に発熱と下痢に見舞われ、1週間以上休むはめになりました。皆勤が途絶えたかと思いましたが、最終的にノロウィルスによる胃腸炎とわかり、欠席ではなく「出席停止」扱いになり、皆勤には響きませんでした。不幸中の幸い。
 卒業式の中で対象生徒は表彰されましたが、卒業生210人中16人いました。予想外に多かったのでびっくり。心身両面での健康管理が欠かせませんから、そうたやすくないことは実感しています。みんなをほめてあげたい。PTAから贈られたご褒美をあとで見せてもらったら、これが定期入れ。なるほど皆勤にふさわしく、なかなかしゃれてましたね。
 さて、わが家で3か月越冬していたムラサキシジミも、この日、娘と一緒に卒業し、春の温かな空へ元気よく羽ばたいていきました。

若草物語が面白い  3/15
 “
Little Women 、ご存じですか? 四姉妹の物語「若草物語」の原題です。邦題は素敵ですね。原題だと、あれっていうくらい平凡な感じがする。ま、それはおいといて、ぼくは1月末あたりから、この本を少しずつ読んでいます。
 名前だけはぼくも昔から知っていましたが、若いころは女の子が読むものだろ、と決めつけていました。しかしNHKでずっと前に放映されたこの物語のTVドラマが結構面白くて、いつか原作を読みたいと思っていたのです。ペーパーバックを買ったのが10年以上前。紙が酸化して表紙がボロボロちぎれ始めています。
  読んでみると、なかなか面白い。古き良き時代の教養(ビルトゥンク)小説という趣がありますが、言ってることは古びていません。人間観察がしっかりしていて、誰が読んでも得るところは大きいと思います。
 次女のジョーが妹エイミーとけんかをして怒りを収めることができなかったせいで、ちょっとした事故が起きてしまうのですが、それについての母親の話が、聞かせます。その中で母親はこんなことを言います。Don't let the sun go down upon your anger. ”(日が暮れるまで怒ったままでいてはいけないわ)
 すてきな言葉だ、と書き留めてから、おや、どこかで聞いた覚えが……。そう、これは新約聖書のエペソ4.26の聖句なのでした。

電子申告の続報  3/10
 国税庁のHPに電子申告のアンケートがあったので、ぼくは意見を描きました。非常にわかりづらいことと、マッキントッシュ使用者には不親切であること。そしたら2日後に返事が来ました。予想外でちょっとびっくり。でも、その対応は評価したいと思います。従来どおりの郵送申告をするつもりでしたが、少し考え直して、またe-Tax にトライしました。
 ところが、やっていくとやっぱりややこしいのです。しかもひどいなとおもったのは、e-Tax では添付書類の郵送が不要と言っているくせに、作業を続けていたら、結局、源泉徴収票や保険類の控除証明書を郵送しろ、という指示がでてきたのです。だったらいつもの書類と変わらないじゃないか。それに作成の仕方も手書きの方がずっと単純です。
 お役所は住基カードを普及させたくて(今はまだ1%程度しか利用していないらしい)こんなどうでもいい煩雑なシステムを考案したのではないでしょうかね。
 堪忍袋の緒が切れたぼくは、またまた国税庁のアンケートに記名入りで(匿名のずるい書き込みは嫌いだから)、e-Tax はもう二度と利用しない旨と理由を書いて送り、昨年同様の書面で申告をすませました。

電子申告ができない  3/6
 確定申告の作業を今やっています。 国税庁は電子申告(e-Tax)というものを普及させようとしているらしい。インターネットで簡単に申告ができて、手続きは早くてうんぬん……
と言うふれこみです。
 ぼくもインターネットは日常的に使っているので、じゃあ今年からやってみようかと思い立ち、準備を始めました。しかしこれがちっとも楽ではない。お金も時間もかかる。まあ、コンピュータ関係は設定が面倒なものだということはある程度承知していましたが、ずっと進めてきて、ぼくの場合決定的な障壁があることがわかりました。それは、使っているコンピュータがマッキントッシュだと言うこと。国税庁のホームページには「マッキントッシュからも申告できます」と書いてありましたが、説明がかなり不親切で、肝心の開始申し込み手続きが、ウィンドウズでないとオンラインではできないことがわかったのです。
 2日間、区役所に行ったり、コンピュータ量販店に行って機器を買ったりしていましたが、国税庁への申し込みが書面でしかできなくて、しかも数日もかかるとわかり、ぼくはもうばかばかしくなって、従来どおり、書類による申告をすることにしました。

娘の卒業制作  3/4
 娘が間もなく高校を卒業します。月並みな表現ですが、あっという間の3年。女子美大付属なので、そのまま推薦で大学に進むことができたのですが、あえて他美大受験を選び、
失敗。浪人が決定しました。美術系の大学は倍率が高いので、現役での合格は難しいのです。美術高校なのにどうして?という疑問が出てくるのですが、これには学校の中に入って初めてわかる理由があります。それについてはいずれお話ししたいと思います。
 さて、高校の卒業制作展がおとといまで開かれていました。他美大を受験しながら卒業制作をするのは時間的にたいへんそうでしたが(そのおかげで受験勉強に時間が割けなかったことは事実)、娘は冬休みからボチボチと作っていました。和風のトランプです(左写真)。
 百号クラスの大きな油絵が並ぶ
広い展覧会場の中では、ディーテイルの面白さで見せる娘の作品はあまり目立たず不利でしたが、しかしこれはなかなかの力作です。ぼくは子どものことをべたぼめするのは嫌いで、むしろきつくあたってしまっていることが多いようですが、この卒制作品については、掛け値なしで素晴らしい仕上がりになった、と誉めてあげました。

2月の「ごあいさつごあいさつ」