テオロスフォーラム 連続セミナー2004年秋期シリーズ(全5回)
『ブレヒトの写針詩』
講師 岩淵達治
2004年に引き続き、連続セミナー『ブレヒトの写針詩』のシリーズを9月
より開催します。演劇の状況のみならず、いささかなりとも批評的まなざ
しを持って現代を生きるならば、ブレヒトを読み続けることに大きな意味
を見いだすことができるでしょう。
講師岩淵達治さんのご理解を得て、このシリーズを続けられることになり
ました。昨年の10作品に続いて、ブレヒトの全作品を取り上げる予定です。
<<『ブレヒトの写針詩』2004の案内文>>
1950年代、当時の東ドイツからパリの世界演劇祭に来演したベルトルト・
ブレヒトとベルリナー・アンサンブルは、フランス演劇界にも大きな波紋
をなげかけました。ロラン・バルトやベルナール・ドルトも、ブレヒトの
演劇に惹き付けられた批評家たちです。当時、パリ・シャイヨ宮のTNP国
立民衆劇場を引き継ぎ、アヴィニヨン演劇祭を創設していた演出家ジャン
・ヴィラールの理論的うしろ楯であった『テアトル・ポピュレール』誌の
編集に関わっていたふたりは、その誌上において数多くのブレヒトについ
ての論文を発表し、ブレヒチアンとまでいわれるようになったことはよく
知られています。(ロラン・バルトの演劇論をふくめた年代順の著作集が
刊行中ー石川美子監修・みすず書房)
そのブレヒトの戯曲作品などからの名言集を集めた『ブレヒトの写針詩』
(岩淵達治編訳みすず書房)が出版されています。今回のセミナーでは、
その24の項目のなかからいくつか選んで、その項目をテーマとしながらも、
それぞれの項目にふさわしい戯曲を毎回ひとつずつとりあげていく予定で
す。シリーズを通じてブレヒトの作品のみならず、「複眼的な作家」であ
るブレヒト自身の思想、人物像が浮かび上がってくることでしょう。
ーーある項目を立てて、ブレヒトの寸鉄人を刺すような警句を集めること
は可能であるし、ブレヒトのそのような特色を最もよく示しているのは、
亡命中にとりかかった写針詩(フォトグラム)というジャンルである。
ーーブレヒトの作品は金言格言となりうる、ブレヒト流に言えば「引用可
能に」成分化された文章の宝庫である。
『ブレヒトの写針詩』解説にかえて より
第1回 2005年9月24日(土)14:30-
<ポルノグラフィ> 『バール』(1918)
第2回 2005年11月25日(金)19:00-
<変革> 『エドワード二世の生涯』(1924)
第3回 2006年1月9日(月/祝)14:00-
『屠場の聖ヨハンナ』ビデオ上映会
クラウス・パイマン演出
ベルリナー・アンサンブル公演
第4回 2006年3月18日(土)18:00-
『ハッピーエンド』(1929)
第5回 2006年10月7日(土)18:30-
『プンティラ旦那と下男のマッティ』(1940)
第6回 2007年1月8日(月/祝)15:00-
『コーカサスの白墨の輪』ビデオ上映会
ベノ・ベッソン演出
参加費(各回) 会員 無料
一般 500円
年会費3000円 入会金2000円
参加ご希望の方は、氏名・住所・TEL・FAX・e-mailアドレスを
明記して、下記までe-mailまたはFAXにてお申し込みください。
ご不明の点はお気軽にお問い合わせください。
テオロスフォーラム
FORUM THEOROS
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