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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱

くるくる展示室 No.392 TETSU

くるくるおもちゃ箱
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
金を節約 10手台

くるくる展示室No.392 TETSU

無防備飛び石図式+四金持駒のきれいな初形。 金が9枚あれば八段目に打っていけば詰みますが、4枚しかないので、節約する必要があります。 最初の節約は98金と打たずに98と。 取れば88金で簡単なので、89玉の一手。 続いて88とと二段活用すれば2枚分節約できます。

  98と、89玉、88と、79玉、

次は78金と打つしかなさそう。 69玉に今度も68金と寄って二段活用するのが好手です。

  78金、69玉、68金、59玉、

68同玉なら58金と打てばまだ金が2枚あるのでぴったり。 続けて二段活用していきましょう。

  58金打、49玉、48金、39玉、
  38金打、29玉、28金、19玉、
  18(29)金打 まで17手

最後は39玉、38(49)金打でもOKですが、作意は19玉と逃げて「一」の軌跡曲詰。 金打〜金寄の二段活用で横に送る正月らしい趣向詰でした。

金が5枚あれば97とを省いて持駒の金にしたかったところです。 それなら初形飛び石の「一」になるし、詰上りは五金詰になります。

詰将棋では使用駒は指将棋の40枚のセットまたは玉1枚除く39枚のセットとされていますが、この制約をはずすフェアリー詰将棋を考えると、いろいろおもしろい作品が作れそうですね。 その場合は受方の持駒が「残り駒全部」ではわからないので、受方持駒指定にすべきと思います。

米澤歩登さん:
既視感があり調べたところ、スマホ詰パラNo.8834と似ていた。

ご指摘ありがとうございます。 さっそく見てみたら、現ノ証拠さんの、銀一色図式に金一色持駒、詰上りは金銀詰という様式美あふれる作品でした。

銀が消えないので、雰囲気は違いますが、手順は似ています。 最初の金だけ二段ではなく四段活用できるので、金4枚で足りるわけですね。

なお、詰棋界1953年1月に、銀が2枚の水上弘さんの作品があります。

手順は同様で、こちらは7手目48金寄のところ48金打でもよいキズがあります。

三段活用2回になるので、48金打の手順の方がおもしろいかもしれません。




それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

本間瑞生さん:
注意してないと金を節約できるのを見逃しそう
蛇塚の坂本さん:
実に金を節約した手順だと思いました。
原田雄二さん:
初手98金と指してしまいそう。金を節約しないと詰みません。
占魚亭さん:
寄る手の感触がいいですね。
山下誠さん:
金(と金)寄・金打の繰り返しがリズミカルな横追い趣向。
小山邦明さん:
面白い送りの手順。
S.Kimuraさん:
紐がついていない「と金」や金が取れないのに意表を突かれました.
りらっくすさん:
本気で金が5枚足りないと思いました。
三宅周治さん:
5一玉、3列目に歩が並んだ詰将棋を思い出しました。
森美憲さん:
意外と考えさせられた。
和田裕之さん:
銀も節約されてる。
宮田敦史さん:
紐の付いてない、 7手目68金(寄)が好手。徹底して趣向的な手順。
市原誠さん:
お正月に相応しい内容!
千葉肇さん:
最終手非限定。故に3九玉と戻るのが作意?
5九銀では余詰?

39玉でも最終手は非限定ですね。
59も銀にできればきれいなんですが、98金、89玉、78銀以下の余詰あり。
でもそのため59歩になって68金寄の味がよくなったかも。

津久井康雄さん:
7手目68金と何もないところにスッと寄る手がいいですね。
熊谷繁雄さん:
ムーンウォークな金。
ぬさん:
解くと、金打のタイミングをちょっと考えることになる。
最近開かれてないパズル展向き。
原雅彦さん:
59歩を無視すると金4枚では足りない。
おかもとさん:
正月向けに、軌跡で「一」を描いたのかな。

軌跡曲詰として考えると、最後の変同がちょっと痛いですね。

小嶋拓治さん:
銀盤を滑る美しさ。
嵐田保夫さん:
新年早々簡明作で感銘しました。
浜野乙三さん:
カニですね
池田俊哉さん:
金の横滑り。59歩一枚で手順がうまく成立している

くるくる展示室No.392 解答:27名 全員正解

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  市原誠さん  S.Kimuraさん
  おかもとさん  熊谷繁雄さん  小嶋拓治さん  小山邦明さん
  占魚亭さん  田中颯さん  千葉肇さん  津久井康雄さん
  ぬさん  浜野乙三さん  原田雄二さん  原雅彦さん
  福村努さん  蛇塚の坂本さん  本間瑞生さん  前文人さん
  三宅周治さん  宮田敦史さん  森美憲さん  山下誠さん
  米澤歩登さん  りらっくすさん  和田裕之さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。