初手は63桂打から金を取るしかなさそう。
63桂打、同金、同桂不成、62玉、
ここで、斜めに並んだ歩と81角の配置から、金ノコを想像した方もいたと思います。
確かに72金から金ノコが始まるのですが、菅野さんの金ノコは一味違います。
金ノコは、将棋妙案、将棋無双など江戸時代から作られていて、くるくるNo.15でも紹介しています。
くるくるNo.15のように角が2枚並んでいれば、普通に金ノコできるのですが、本作は81角1枚だけ。
その代わり金の支え駒として、74歩、45桂、56歩、27桂、38歩の5枚の駒が配置されています。
そのため、大きい刃の金ノコが出現。
72金、63玉、73金、64玉、63金、54玉、53金、44玉、
54金、45玉、55金、46玉、45金、36玉、35金、26玉、
36金、27玉、37金、28玉、27金、18玉、17金、同玉、
金ノコのあとは39馬と金を取って金追いで追い返し。 このあたりはよくある構成ですね。
39馬、同と、
18金、26玉、27金、35玉、36金、44玉、45金、53玉、
54金、62玉、63金、71玉、72金 まで43手
- 作者:
- 変則金ノコ+金追い
変則金ノコ、というのはかなり珍しいかもしれません。最後は、還元玉になる71玉を作意とします。
筆者も馬ノコではこの軌跡の作品を作ったことがあります(おもちゃ箱No,35)。 この軌跡、金ノコでは記憶になく、初めての作品でしょうか。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- やきのりさん:
- 浮いている桂馬のおかげで頭がこんがらがりました。金は長い長い捨て駒でしたか。
- ronさん:
- 金をつかったエスカレーター。下って上って詰め上がりですか。
フラフラ動く銀と違って、カクカクと直線的に動く金が印象に残っています。
- 大森常一さん:
- 最後、王は6一に逃げて詰ますのはバツかな。
6一玉でもかまいませんよ。 最終手72角成もOK。 でもやっぱり趣向の流れで71玉、72金が一番気持ちがいいかも。
- きたさん:
- 金鋸になぜか緊張感がある。
- やぶいりさん:
- 行きはカメカメ、帰りはウサギ。
- 嵐田保夫さん:
- 金鋸両王手6回が記録?
両王手の記録には、深井一伸さんの全手順両王手33手というすごい作品があります。
- 鈴木康夫さん:
- 両王手の金鋸だが交互に違う方向に金を開くのが面白い。
- 三輪勝昭さん:
- 準暗算(図面を見ながら暗算)解図です。
一回おきに支えを桂歩にする事により成立しているのですね。
桂だけだと戻るしかなく、歩だけだと逃げられる。
- 池田俊哉さん:
- 初見の大金鋸から下段でバトンタッチして金追いでまとめ、と初春から縁起が良い。最後は還元玉でご祝儀
- タクさん:
- 開き王手がらみのジグザクの斜め送り、スイッチバック後の戻り手順、ともにさわやかでした。
- S.Kimuraさん:
- 最初は,金は縦と横に1つずつ動いていました.
- 隅の老人Bさん:
- 今年はきっと良いことがあるぞ。これだけ金が付いて来るもの。
- 中澤照夫さん:
- 金鋸。刃の大きな鋸。
- やよいさん:
- これも金鋸と呼ぶべきでしょうか、面白い動きです。
- 占魚亭さん:
- 行きと帰りの金の動き
- やまかんさん:
- 古作などで似たような筋はみたことあるが若干違うのかな。
桂馬をうまく使った印象。
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