次へ
次へ
詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.173 利波偉さん
くるくるおもちゃ箱
くるくるおもちゃ箱

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
17歩を打つには。10手以下

作者:
最近のくるくるは一桁の作品が無いので投稿します。
一応意味付けは打歩打開の為の趣向で高尚(笑)なのですが、紛れが一つしかないので、くるくるに丁度良いと思います。

くるくるは手順の繰り返しを含むので手数が長くなりがちで、一桁手数の作品はくるくるコレクション(1)一桁短編など、ほとんどありません。
本作はひさびさの一桁くるくる。 初形で打歩詰の局面になっていて、どう打開しましょうか、という、くるくるらしからぬテーマです。

打歩詰を打開するには、歩を取る駒を作る、玉の逃げ道を作るなど、いろいろな方法があります。この局面では、17に利かせる駒を作るのは難しそう。 玉の逃げ道を作るのも、27飛に36銀、45馬、54馬と3枚も利いている状況では一見無理そうです。 ところが、この3枚を全部捨ててしまう大技がありました。

  43馬!、同香、34馬!、同香、25銀!、同香

6手進めてみると、なんと27飛へのヒモが全部なくなり、17歩が打てるようになったではありませんか。

  17歩、27玉、28龍 まで9手

打歩詰打開がテーマとしながらも、その手段は馬馬銀3枚の駒の連捨て趣向という、短手数ですが高級な趣向詰でした。 連捨て趣向は普通玉に近い方の駒から順に捨てるのですが、本作は逆に遠い駒から順に捨てるユニークな趣向。 角は2枚しかないので、3回しか繰り返せないのが残念ですね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

市橋宗士さん:
斜めに並んだ三香がニョキニョキ進む。
ronさん:
駒が階段状に配置されていますが、本作品も階段をポンポンポンと駆け上がるような軽快さを感じました。
凡骨生さん:
打歩詰打開3連発。
きたさん:
これは笑えた。最近は作品のレベルが上がっているなかでたまにこういうのがあるとほっとする。
長谷繁蔵さん:
もっと角と香が欲しいなあー。
池田俊哉さん:
遠くから順に。合駒が効かないのが不思議な感じ
ほいさん:
コンテストに出品したくなるようなユニークな作です。
鈴木康夫さん:
飛車を浮かせるのに一苦労。
やよいさん:
「連捨て」で遠くの駒から先に捨てて行く例はあまり無かったように思いますが、いかがでしょうか。
記憶にないですね。 もしかしたら初めてかも。
S.Kimuraさん:
飛車への利きを増やせば,もっと手数が延ばせるでしょうか?
同じ筋の角銀だけなら順番が自動的に限定されますが、それ以外の駒を配置すると、捨てる順番を限定する方法を考える必要がありますね。
隅の老人Bさん:
浮世のしがらみを全部断ち切るのは大変。
井上順一さん:
打歩詰打開のため、飛車についているヒモを外す。
やまかんさん:
やさしい一桁のくるくる。客寄せ1問目としてとてもいいですね。
やきのりさん:
ひも外しの捨て駒の連続で飛車がぐんと軽く。
嵐田保夫さん:
空と陸と海からの集中砲弾。まさに玉砕。
タクさん:
6手目2六玉で悩みました。
じつはこれが、作者の言う「紛れが一つしか」の順。 25銀、同香、17飛、同玉、18馬に16玉なら17歩以下18香まで13手で詰むのですが、26玉で、28龍に27桂成の移動捨て合で逃れます。

くるくる展示室No.173 解答:19名 正解18名

  嵐田保夫さん  池田俊哉さん  市橋宗士さん  井上順一さん  S.Kimuraさん
  大森常一さん  きたさん  鈴木康夫さん  隅の老人Bさん  占魚亭さん
  塚ア彰仁さん  長谷繁蔵さん  ほいさん  凡骨生さん  やきのりさん
  やまかんさん  やよいさん  ronさん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。