1段目にずらっと並んだ歩香に龍1枚、そして持駒銀4枚と、インパクトのある初形。
初手94龍では92合でどうにもならないので、まずは92銀と玉を引き寄せます。
92銀、同玉、
更に、93銀、同玉、94銀とするのは、92玉で銀が1枚足りません。
ここからは94龍と回って、趣向の始まりです。
94龍、82玉、83銀、73玉、74龍、62玉、63銀、53玉、54龍、42玉、43銀、33玉、34龍、22玉・・・
あれ? 銀が1枚足りませんね。 3枚しか残ってないので、1枚で3筋移動することが必要。 その手順は。
94龍、82玉、83銀、73玉、74龍、62玉、
64龍、52玉、53銀、43玉、44龍、32玉、
34龍、22玉、23銀、13玉、14龍 まで19手
- 作者:
- 詰手順、92銀〜94竜〜83銀〜74竜、62玉に64竜として合駒なら53銀なので52玉、53銀と追い込む手順が狙い。この追い手順は類作が恐いですが。。。
龍の二段活用で銀を節約するのがポイントでした。
5手目84龍は83金(飛)合で逃れ。
61香は7手目64銀を防ぐ配置、また41香は11手目54龍、53金合、43銀を防ぐ配置です。
この趣向の手順自体は飯田岳一さんの作品(詰パラ1979年7月大学)があります。
その28手目の局面が右図。
坂野孔一さんも、詰パラ1984年8月の読者サロンで、この趣向を紹介しています。
(14龍|12玉13銀43銀73銀|飛)
飯田さんの作品の趣向では銀が質駒になっていて、その分紛れがなく簡潔に実現されています。
u-makuさんの作品は銀を持駒にしているため、何もないところに追っていくことになり、かなり違った印象です。 その分余詰防ぎの配置が必要になるのですが、それをきれいな初形で実現したところが作者の手腕。
記憶に残る作品です。
それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。
- 市原誠さん:
- 龍の大暴れ、楽しめました。
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凡骨生さん:
- いままで無かったのが不思議な良形。
- 嵐田保夫さん:
- 龍のサイドステップでディフェンスかわす。
- 長谷繁蔵さん:
- 面白い手順
- フェレルさん:
- 盤駒使って強引に解きました。おいらとは棋風・趣向が全然違うので、いつも参考になります。
- 池田俊哉さん:
- 普通に追うと銀が足りなくなる。64龍が思い浮かべば解決
- 隅の老人Bさん:
- これもアート展ですね。
秋の月夜の散歩風景。
- 中澤照夫さん:
- 一間龍の威力。
- S.Kimuraさん:
- 9手目に銀を打ったため,最後に足りなくなりました
- 占魚亭さん:
- ヒントがなかったら、初手9四竜を考えてたと思います。
- 鈴木康夫さん:
- 銀が足りないかと思いました。
- 井上順一さん:
- 余詰がありそうだが、飛合が出てきたり、香が効いていたりで詰まない。
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