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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.113 山田淳さん
くるくるおもちゃ箱
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出題時のコメント:

銀のダンス。10手台


無防備図式で、周りはと金がガード、強力な銀が3枚もあっては簡単に詰みそうですが、するりするりとすり抜けて意外につかまりません。 詰工房で見てもらったら皆なかなか解けず、トップバッターで出題していいものか悩みましたが、駒を並べてみると案外手が限られているのでなんとかなると思いきって出題。

打歩詰の形なので、どちらかの銀を出る一手。 25銀左だと35玉で45玉と逃げ出される順を防ぐ手がありません。
そこで、25銀右、15玉、16銀上、26玉までは決まり。
ここでまた27銀左・27銀右の2択。 27銀左では37玉でアウトなので27銀右。 これなら37玉には47とまで。
したがって27銀右には15玉と逃げて、3枚銀の回転送り趣向が始まります。

  25銀右、15玉、16銀上、26玉、
  27銀右、15玉、16銀引、24玉、25銀左、35玉、36銀上、26玉、

ぐるっと1回転。 もとに戻ったようですが、良くみると35歩が消えています!
初形で35歩がなければ打歩詰は解消。 ということで、もう少し回転して24玉までもどします。

  27銀右、15玉、16銀引、24玉、

このままぐるぐる回って楽しみたいところ? ですが千日手。 打歩詰は解消しているので歩を打って収束します。

  25歩、34玉、44と まで19手

15手の解答もあり。 11手目36銀引としたものでしょうか。 24玉なら作意順の収束に入れますが、34玉と逃げられると44と、24玉で打歩詰が解消できず残念ながら失敗です。

作者:
攻方35歩を消去するために銀をくるくると回します。
5手目以降、玉は左回り、3枚の銀は右回りで回転します。
変化・紛れはほとんどないのでどなたでも易しく解けると思います。

打歩詰の初形から8手ごとに局面が1か所ずつ変わる(8手目で17銀が27銀に移動、続く8手で35歩が消滅)ところも面白いかと思います。

3枚銀による回転送りはおもしろい趣向。 序に少しだけ逆回転が入ったのもいいアクセントになっています。
まさに風ぐるまのような春向きの軽快趣向詰でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

中澤照夫さん:
35歩を取らせて打歩詰を打開。
凡骨生さん:
千日手に誘いこまれそうだった。
渡辺さん:
これが最後まで残りました。理由は「持駒歩」を忘れていてずっと千日手になっていたからです。
上田阿吽さん:
11手目、銀を上がるところを引いてしまって、なんども同じ場所をぐるぐる回ってしまったり、銀を捨ててみたりと、四苦八苦しました。
みなさん、ぐるぐる回って楽しまれた?ようですね。
石川和彦さん:
小担当の石川です。ネットへの入口はいつも、おもちゃ箱からです。短編の1題だけですが初めて解答いたします。今後とも詰将棋ファンのために、良きサイトであり続けてください。
石川さん、ありがとうございます。 小学校は解答が多いので大変だと思いますが、お疲れの時はやさしいくるくるで頭を休めてください。
嵐田保夫さん:
玉の集団リンチ。
長谷繁蔵さん:
銀捨ても考えました。と金→金にしたい
北岡正一さん:
本作はなかなかの好作。見事なパズルになっている。
しろねこさん:
3枚の銀を使い玉を追い詰める きれいな形をしています。
馬屋原さん:
シンプルながらおもしろい意味付けですね。
S.Kimuraさん:
37玉には47とで詰むのをうっかりしてしばらく悩んでいました.
narumiさん:
銀がくるくる動くのが面白かったです。
隅の老人Bさん:
お使いは自転車で。春風、銀輪、楽しいな。
やまかんさん:
解いて冷静に見てみれば35歩を消したんですね。凝った打ち不詰打開でした。
諏訪冬葉さん:
35歩が邪魔駒だったとは・・・

くるくる展示室No.113 解答:19名 正解18名(下記)

  嵐田保夫さん  石川和彦さん  市原誠さん  上田阿吽さん  馬屋原さん
  S.Kimuraさん  北岡正一さん  螽斯さん  しろねこさん  隅の老人Bさん
  諏訪冬葉さん  塚崎彰仁さん  躑躅さん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん
  凡骨生さん  やまかんさん  渡辺さん   

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。