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詰将棋おもちゃ箱くるくるおもちゃ箱
くるくる展示室 No.48 ドうえもんさん
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出題時のコメント:

あなたは右派?左派? 盤面全体でくるくるり。 61手。


ドうえもんさん、1月のくる展No.46に続き、きれいな龍追い作品で登場。

2枚の角と4枚の銀が龍の支えとして、盤面中に目を光らせています。
角銀の斜めの利きを表示すると(左図)、龍追いのレールが引かれているのが分かるでしょう。

でも、このレール、遊園地のティーカップみたいで、ぐるっと回って無限軌道。
くるくるっと、いつまでも楽しめます。
しばらく楽しんだら? どうしたら詰められるのか、そろそろ考えて見ましょう。

まずは36龍からスタート!

  36龍、48玉、38龍、57玉、58龍、

ここで左右対称になりました。 右派の人は46玉へ、左派の人は66玉へ。
どちらでも同じなので、とりあえず右に行ってみましょう。

  46玉、56龍、37玉、

56龍には35玉の方が広そうですが、26龍、34玉、25角、という手があってすぐに詰んでしまいます。
37玉に36龍は無限軌道。 目を回さないうちになんとかしないと・・・
そう、龍の位置が56に変っているので、初手では成立しなかった38銀という味の良い手があるのです。

  38銀、28玉、26龍、39玉、29龍、48玉、49龍、57玉、58龍、

また右へ行くか左に行くか迷うところですが、87銀が残っている状態で上に行くと、75玉のときさっきと同様86龍から85角があるので、右側と同じように銀を移動させます。

  66玉、56龍、77玉、78銀、88玉、86龍、79玉、89龍、78玉、79龍、57玉、58龍、

また左右対称になりました。 右派の人は46玉へ、左派の人は66玉へ。
ここではとりあえずさっきと同じく右に。

  46玉、56龍、35玉、36龍、24玉、25龍、33玉、23龍、42玉、43龍、51玉、41龍、
  62玉、61龍、73玉、63龍、84玉、83龍、75玉、85龍、66玉、76龍、57玉、56龍、

三度左右対称になりました。 一見元に戻ってしまったようですが、龍の位置は56です。
ここまでくれば、48玉でも68玉でも簡単。 最後は左に行ってみましょう。

  68玉、58龍、79玉、69龍、88玉、89龍、97玉、87龍 まで61手

とても対称性の高い龍追いで、お楽しみいただけたと思います。

3回の対称形に解説では右、右、左と逃げましたが、解答は右右右から左左左まで千差万別。 右利きの人が多いせいか、一番多いのは右右右でした。

完成品でこれ以上、手を入れる余地はないかと思いましたが、詰工房で某大作家に見ていただいたら、
  「上の銀も動かせると、上下の手順の対応がでて、もっとよくなる」
とのコメント。 流石に目の付け所が違いますね。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

中澤照夫さん:
まさにくるくる。これだけ長手数でも易しく楽しい。
S.Kimuraさん:
最初は分からず,上辺で玉を追い回していましたが,8七銀がいると7五玉に8六龍とできるのですね.こちらの変化もなかなか難しかったです.
隅の老人Bさん:
追っかけるのも一苦労だが、解答書きも大変。
9手目に竜で追っかけて、後戻り。
対称形から始められないが、残念。
長谷繁蔵さん:
手数表示に助けられました。2枚の銀を引いて詰めるとは思いませんでした。
凄い発見と思います。銀・角って面白い駒ですネ。
コマンさん:
正にくる展。
真Tさん:
目的が分からずぐるぐる回ってしまいました。
27銀のままだと26龍と引けるんですね。
スラゴさん:
最初、玉を上の方に追ってしまい、なかなか打開の方法が見つかりませんでした。配置が綺麗で楽しめる好作だと思います。
たくぼんさん:
簡単に考えていると痛い目に合います。最初8手目3五玉の変化の2六龍に気付かずくるくる回って悩みました。シンプルな機構ながら好作と思います。
涼秋さん:
銀を移動させないと早詰めになる事に気付かなければエンドレスですね。
井上順一さん:
作意手順はスムーズに進むが、変化で角を動かす手順の発見に苦労した。
桑田倫彦さん:
銀を引かないと手数が合わない。変化を調べる。なるほど、これは早い。

くるくる展示室No.48 解答:11名 全員正解(下記)

  井上順一さん  S.Kimuraさん  桑田倫彦さん  コマンさん  隅の老人Bさん
  スラゴさん  たくぼんさん  中澤照夫さん  長谷繁蔵さん  真・Tさん
  涼秋さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。