木目1

  第7章 ノコギリ趣向(10)
龍ノコ その3
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これまで縦型で接近する龍ノコ横型で遠ざかる龍ノコを見てきました。 龍ノコは受方の持駒を制限するとシンプルな構図で実現できるので、横型、縦型を両方する龍ノコも作りやすい。
本作も持駒は双方なし、39手。 なるべく最短で詰めてください。

くるくる No.200

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

くるくるNo.200

くるくる展示室No.73 本作もTETSUの作品です。

31龍と入れば12玉の一手で、あ、これは左に並んでいる3枚の歩を取りに行く龍ノコだとすぐにわかりますね。

  31龍、12玉、42龍、11玉、
  51龍、12玉、62龍、11玉、
  71龍、12玉、82龍、11玉、
  91龍、12玉、

持駒の歩は増えたものの、龍ノコでまた近づいても何も起きなそう。 ここは発想の転換で、横から縦へ目を向けましょう。 具体的には13とが向きを変えるキーになる手。 11龍と回れば、今度は縦型の龍ノコ送りが出現します。

  13と、同玉、11龍、23玉、
  24歩、同玉、22龍、14玉、12龍、24玉、
  25歩、同玉、23龍、15玉、13龍、25玉、
  26歩、同玉、24龍、16玉、14龍、26玉、
  27歩、同玉、25龍 まで39手

1題で横型と縦型の龍ノコが両方楽しめるおもしろい作品でした。

龍ノコでは、馬ノコと違い、性格上いろいろな軌跡が可能なことが多い。 たとえば、31龍、12玉、32龍、11玉、41龍としても同じように進めることができます。 本作では51と71の歩は最初から詰方の持駒にしてもよいのですが、迂回手順にはまらないためのガイドとしてあえて配置しました。

木目1