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詰将棋おもちゃ箱カピタンリバイバル
カピタン展示室 No.33 占魚亭さん
駒全マネ禁協力詰 5手
カピタンリバイバル
カピタンリバイバル

棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)

出題時のコメント:
たまには変わった詰将棋でも ==> カピタンリバイバル
駒全マネ禁 直前の(相手の)指し手の駒種と同じ駒での着手を禁止する。
補足1) 直前の指し手と同じ種類の駒を動かす手でしか詰みを回避するしかない場合や、玉を取る手にもこれを適用する。
補足2) 成駒と生駒は別種の駒として区別する。また、直前の手が「成」だった場合、成る前の駒種で判定する。
例えば23桂成としたとき、25桂合などはできない。またどこかに飛を打てば次に45飛と取れなくなるので王手回避になる。
詳しくは、『WFP』132号掲載の
 「駒全マネ禁詰の紹介」(変寝夢)
をごらんください。
協力詰(ばか詰) 先手後手協力して最短手順で後手玉を詰ます。

カピタン展示室初登場の駒全マネ禁ルールの協力詰。 駒全マネ禁ルールは、Web Fairy Paradise第132号で変寝夢さんがチェスプロブレムの「disparate」というルールを参考に提唱した、 比較的新しいルールなので、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。

「disparate」は異種という意味。 相手が動かした駒と異種の駒しか指せないということですね。 駒全マネ禁って名前が説明的なので、複合ルールのように聞こえてはじめての人には敷居が高いかもしれませんが、単一のシンプルなルールなので、 まずは、「駒全マネ禁詰の紹介」を読んでみてください。

初手は23桂成か43桂成と空き王手するところ。 このルールでは、空き王手に対して王手駒と同種の手を指すことで次に王を取れなくするという独特の受けが可能になります。 つまり2手目は25、35だけでなくどこに飛を打ってもOK。 その場合3手目は飛は動かせないわけですが、銀や成桂を動かせばまた次に飛で玉を取れるようになるので王手になります。

そういったことを考えながら詰み形を探せば、作意手順が見えてきます。

  43桂成、64飛52銀成、54玉、53成銀 まで5手

作者 「駒全マネ禁ルールに初挑戦。 余詰消しのために自陣成駒を配置せざるをえませんでしたが、一応このルールらしさは出ているでしょうか。」

この手順なら3手目42銀不成から53銀成としても詰むのでは? と思いますが、それを防いでいるのが31の成銀です。 つまり、53銀成に41成銀とかすれば次に成銀で玉を取れないので、この順はまだ詰んでないのですね。 作意順では最終手が53成銀なので、31成銀を動かすことができません。

駒全マネ禁ルールならではの応酬が楽しめるおもしろい作品でした。

それでは、みなさんの感想を。 解答到着順です。

小山邦明さん:
新しいルールは苦手ですが、今回は解けました。
初手の王手に対して飛打で「玉を取る手の回避と同時に退路防止」をして     31成銀配置で「62銀不成や42銀不成から53銀成の詰みを、31成銀を動かす事で次の玉を取る手を回避する」など、 このルールならではの面白い手順だと思いました。
占魚亭さん(作者):
自作。 今年も馴染みのないルールですみません。 このルールは変寝夢氏作(第121回WFP作品展121-12)のような路線で作った方が面白くなると思っています。
山下誠さん:
どのようにアプローチすればいいか全く分かりませんでした。 

このルールならではの王手回避・王手復活がポイントでした。

小林巧さん:
フェアリー系 面白そうなので入って行きたいとは思うものの、 頭の悪い子には、もう少しお勉強のお時間が必要みたいです。

まずは過去作の解説を読んで、お気に入りのルールを探してはいかがでしょうか。

池田俊哉さん:
64飛の退路封鎖は何となくわかったが、三手目を限定させる(銀生を成立させない)理屈が最初良くわからなかった
31成銀の配置が後出しじゃんけん?になるのかな...
 

実は私もわからなくて、作者に教えていただきました。

S.Kimuraさん:
自力では解けませんでした.解答を楽しみにしています.
fmzaの32ビット版で解けることに気付いたのは先ほどで, 64ビット版の説明には駒全マネ禁が含まれていなかったので,気付きませんでした.

fmzaOnsite Fairy Mate)は フェアリー詰将棋の検討/創作支援ツール。 確かに、64ビット版fmzaのhelpにはなぜかAll-in-Shogi や 駒全マネ禁 がはいってないですね。


カピタン展示室No.33 解答:4名 全員正解

  池田俊哉さん  S.Kimuraさん  小山邦明さん  占魚亭さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。