詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.145 山口成夫さん

ドキドキストリート
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棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
なし6類型 30手台

ドキドキ展示室No.145 山口成夫

ドキドキ展示室No.143と同様、87角の配置されたなし6類型の問題です。 この類型の攻め筋は73金、93金、74金の3択。 さてどれが正解でしょうか。

まず73金は、これまで解説してきた通り、84桂、83金の二段中合で逃れます。
87角があるので、93金も有望そうですが、83金の中合で、同香不成、72玉、82香成、73玉、83金、64玉、65金と迫っても53玉以下逃げられます。

ということで、正解は香を取る74金。 これに対し普通に82歩合や82桂合は取って83金で簡単。 ちょっと工夫して83歩や桂の中合も、端に逃げようとしても95香で押さえられるのであまり変わりません。 ここは角合が巧い受けで、それも82角合より83角の中合の方が2手長くなります。

  74金、83角合、同香不成、92玉、82香成、同玉、

83金や83桂成としても81玉と逃げられると、一見切れ筋かと思わされます。 ところが、ここで87角配置を活用するうまい攻めがありました。 83金から92金と捨てて、65角と飛び出すのです。

  83金、81玉、92金、同玉、65角

65角に91玉と逃げるのは93香で簡単。 81玉には84香と打てば、

  • 83歩合なら、92角、91玉、83桂不成、82玉、71桂成、73玉、74角成まで21手
  • 82歩合なら、92角、91玉、82香成、同玉、83角引成で、71玉でも81玉でも27手

あれ、30手台にならない。 そう、ここで、うまい受けがあるのです。

  74歩合、同角、81玉、

それは65角に対して74歩の中合。
その意味は、さっきの83歩合のときの最終手74角成を阻止するためです。
74歩は取るしかありませんが、それから81玉と逃げれば、84香には83歩の中合で逃れるというわけです。
それでは詰まないかというと、中合で入手した歩を82歩とたたく手がありました。

  82歩、71玉、73香、72歩合、同香成、同玉、83桂成、71玉、

82歩を同玉は、83角成、81玉、72角、71玉、61角成、同龍から、91飛・73香・93馬で三方を塞いで83桂まで。
以下は手順に2枚の角(馬)を連結すれば捕まります。

  81歩成、同玉、72角(92角)、71玉、82成桂、同玉、83角引成、71玉、
  (81玉でも92馬、71玉、72歩、同玉でほぼ同じ)
  72歩、81玉、92馬、72玉、83角成、71玉、82馬 まで37手

作者「7手目8三金から9二金と捨てるのがうまい手順で6五角と8七の角を活用します。 これに対して7四歩と中合するのが気付きにくい受け方の妙手。 これにより15目8四香の攻めが詰まなくなり、8二歩と攻めていきます。 最後は攻め方馬2枚のきれいな詰め上がり(収束の美しさは大道棋の評価には関係ありませんが)。 尚、25手目は7二角でも9二角でも同じです。」

金捨てから角を活用すれば、すかさず74歩の中合。 左上の狭い箱の中で双方巧妙な手が続きます。 集客度も83とまずまずで、実戦価値も高い好作。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

Estalightさん:
12手目捨合で延命する機構がよく出来ていると思いました
蛇塚の坂本さん:
6五角まではスンナリだが、7四に呼び込む手歩合いか桂合いか等で悩みました。

74桂合だと、同角、81玉に73桂があって早いですね。

山下誠さん:
7四歩で角を呼んでおくのがポイントで、だいぶ粘りが利く。
金少桂さん:
狭い空間から外に追い出すことなくこれだけ難解な攻防ができるとは驚き。 特に12手目74歩中合の発見が難しかった。 81玉、84香に83歩中合の変化(この変化手順がかなり詰ませにくい!)を読み切らないと中合の意味がわからない。 なし6問題の最高傑作の一つだ。
名越健将さん:
74金、83角合、同香生、92玉、82香成、同玉と進みそうだが、その後が闇。

鋭い読みですが、その後が大変でした。

池田俊哉さん:
初手73金も93金も続かず、74金から角の入手を図るが、金をあっさり捨てて87角の活用するのが面白く、 それに対する74歩中合がうっかりするところで30手台というヒントで助けられた感
19手目からの迂回順や25手目の非限定も大道棋らしいと言えるのかも

19手目は先に81歩成としてから72香成としても同じですね。

小山邦明さん:
No143と違って95香と打てる場所があるのでこの初手が成立するようだが罠のようで実戦では難しい手。 12手目の74歩合も最初気付かず、危なく奉納するところでした。
ootanowatasi67さん:
めまぐるしい攻防。 楽しめました。
松崎一郎さん:
角金桂による攻めの連携〜二枚角でトドメ。

82馬上まで31手解。 11手目81玉と逃げ、84香、82歩合、同香成、同玉、83桂成以下の順でしょうか。 似たような順ですが、74歩中合で大幅に手数が延びるのです。 惜しい。

占魚亭さん:
7〜9筋内で寄せきる。 攻駒がよく捌けて、30手台後半ではあるけど易しい。

ドキドキ展示室No.145 解答:9名 正解8名(下記)

  池田俊哉さん  Estalightさん  ootanowatasi67さん  金少桂さん
  小山邦明さん  占魚亭さん  蛇塚の坂本さん  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。