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詰将棋おもちゃ箱ドキドキストリート

ドキドキ展示室 No.114 鳥本敦史さん

ドキドキストリート
ドキドキストリート
棋譜ファイル(柿木将棋kif形式)
出題時のコメント:
10手台。ドキドキストリートは昔懐かし大道詰将棋のコーナー

ドキドキ展示室No.114 鳥本敦史 昭和の頃、縁日や道端で大きな盤駒を使って詰将棋を出題していた大道棋屋さん。 解けたら無料で賞品贈呈、失敗したら研究料をいただくという商売です。 皆に手を出してもらえるように、形もよく、簡単に詰むように見える問題が出題されていました。

本作も、73馬上、94玉、64飛までで詰んでいるようですが、そんな簡単に詰んだら商売あがったり。 巧妙な受けが用意されているのです。

大道棋は、知っている人の錯覚を狙って、似た形の問題がたくさん作られているのが特徴で、これを類型と呼びます。 本作は、持駒金の金問題を横型にしたような構図で、近年発展しているなし14類型と呼ばれる類型です。 この類型がどのようにできたのか気になる方は、大道棋よもやま話第9回大道棋改作の実例をごらんください。

本作のメインの誘い手は前述の73馬上から64飛。 実力者は74の中合を読むかもしれませんが、それでも84馬、同玉、74馬、94玉、84馬までで詰みそう。 しかし、64飛のとき74金合という妙防があって、84馬には同金!で奉納。 74金合を同飛と取ると大駒3枚に持駒金と、いかにも詰みそうなので深入りしそうですね。

実は初手から誤りで、正解は86飛。 84合は74馬寄、94玉、84馬までなので、94玉と逃げて、85馬、83玉。 ここで、95が桂なので、95馬と取りたくなりますね。 95馬、72玉、73馬右、81玉で、82でばらして74桂と打てば詰み、と読んで手を出すと、 95馬に84香と捨て合されてまたまた奉納。 大道棋はワナがいっぱいです。

正解は95桂も75香も取らず74馬左と入る手。 ここまで行けば82でばらしてあとは簡単です。

  86飛、94玉、85馬、83玉、74馬左、72玉、82飛成、同金、
  同馬、同玉、83金、81玉、82歩、91玉、92金 まで15手

作者「この亜系の初手86飛は作られていないようなので作ってみました。 入門編といった趣。」

初手86飛の筋はドキドキ展示室No.84に前例があります。 本作は95桂が誘いの配置になっていて、客寄せにも十分使えそうですね。

それでははみなさんの感想を。 解答到着順です。

市原誠さん:
意外と手数が掛かるんですね!汗
蛇塚の坂本さん:
9五馬と欲張らず、7四馬と入りました。これなら歩余らず、行けます。
小山邦明さん:
5手目に95馬と桂を取りたくなる誘惑に負けると奉納ですね (84桂合等で飛と馬のどちらかの利きを外されて不詰)。
占魚亭さん:
初手73馬上は4手目金合でダメ。 客寄せにぴったり。
山下誠さん:
飛成から清算する手が見えれば容易な手順。
小林巧さん:
はらはらドキドキしなかったけれど、たまにはこういうのもいいかな。
鳥本さん、次作は期待してますよー
池田俊哉さん:
初手73馬上が続かないとなれば86飛しかないが、思い切って82でバラしてしまうのが英断
S.Kimuraさん:
柿木将棋IXと詰将棋対戦しましたが,飛車切りから清算する手が浮かばず,自力で最後まで行けませんでした.

ドキドキ展示室No.114 解答:9名 全員正解(下記)

  あいうえおさん  池田俊哉さん  市原誠さん  S.Kimuraさん
  小林巧さん  小山邦明さん  占魚亭さん  蛇塚の坂本さん
  山下誠さん

当選者は、全題の解答発表のあと、展示室で発表します。