ドキ展No.61と同じく、なし13類型。
本作も4筋に収まって集客度は76とまずまず。
ドキ展No.61の筋(初手96歩)は、81桂ではなく71桂配置なのでダメとわかれば、初手は龍を切る一手でしょう。
さて、飛車を縦から打つか横から打つか。
84龍、同玉、86飛と縦から打つのは86角合が定跡の妙防。
角以外なら同飛、94玉で打って詰みなのですが・・・。
かといって同馬なら73玉と逃げだされて、これは捕まりそうにありません。
そこで、正解は64飛と横から打つ順です。
84龍、同玉、64飛、74角合、同馬、94玉、96馬、84歩、
この場合も角の捨て合が定跡。
他の合駒なら同馬、94玉に、95×または86桂で簡単です。
同馬、94玉に、96馬、84合、85角までというのが続きの誘い手。
これに対しては84歩突きと83への逃げ道を空ける妙防が用意されています。
ここからは、72角、83桂合、同角成、同玉とするのが普通の進行ですが、本作は71桂があるので、83香合、同角成、同桂で全然詰みません。
そこで、85角と上から押さえるのが正解となります。
85角、83玉、75桂、73(72)玉、62飛成、同玉、
75桂に82玉や92玉は62飛成と銀が取れるので、以下手数はかかるものの手なりで詰み。 したがって、62銀にヒモを付けて73玉(72玉)と逃げますが、それでも62飛成と切ってしまうのが強手です。
63には桂、角、馬と3枚も利いているので、63桂成と数の攻めで攻略できます。
63桂成、同桂、同角成、71玉、72銀、82玉、83歩、92玉、
81銀不成、91玉、82歩成、同玉、72馬、91玉、83桂 まで29手
作者 「なし13問題。85角と打つ筋は見たことがないので作ってみました。」
駒も余らずぴったりの収束で、解後感はよさそう。
筋が良すぎて実戦ではちょっと出しにくいかもしれませんね。
85角と打つ筋は私は作ったことがありませんが、実は亡くなられた凡骨生さんが2作作っています。
2作ともブログで図面が掲載されただけで手順は発表されませんでしたが、うち1作は右の図。
(凡爺の詰めバカ日誌 2007年11月8日掲載)
本作に近い手順の31手詰ですので、解いてみてください。
形は鳥本作の方がずっとよくなっていますね。
それではみなさんの感想を。解答到着順です。
- 山下誠さん:
- 中合が角と決まれば、後は容易な追い方でした。
- 蛇塚の坂本さん:
- 最初縦からの8六飛を考えていましたので袋小路に入りました。
横からの6四飛の発見で光り輝き出しました。
- キリギリスさん:
- No.61と形が似ていますが全然狙いが違って面白かったです。
- S.Kimuraさん:
- 84歩の移動合に慌てましたが,62の銀が取れそうだったので,玉を何とか追い詰めることができました.
- 小山邦明さん:
- 71桂があるので、ドキドキ展示室 No.61と手順では83に効きあるのでダメ。
それでも、83玉に狙いの75桂ハネを実現させたいところ。
きれいな収束は気持ちが良い。
12手目の玉の逃げ方は72玉でも同じ?
62飛成と切れば72玉でも73玉でも取る一手なので、どちらでもOK。
- 波多野賢太郎さん:
- これは8四歩を突かせて8三に玉を追う筋だろうと思いました。
29手かかりましたが、難しい手はないので気持ち良く詰ますことができました。
- 金少桂さん:
- 62銀が浮いているのに着目。
64飛で狙いをつける。
No.61より方針が立てやすかった。
収束がぴったりなのは気持ちいい。
- 隅の老人Bさん:
- No 61で勉強した筈なのに、これが全く役に立たない。
裏道を行けば花の山あり、でした。
- 占魚亭さん:
- 今度は竜から。
きれいにできていますね。
- 池田俊哉さん:
- No.61とは異なり、いきなり84龍からスタート。
二枚馬の力で隅へ追いこむ。
収束がややこしくないのが良い
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